• 乗客の中には、価格、デザインを評価する人もいれば、より速い速度、乗り換えルート、乗り換え時間の短縮が必要だと考える人もいる
• 新たに開業したカスール・アル・ホクム駅は、リヤドの歴史地区に戦略的に位置するメトロネットワークの重要な追加駅である

ワアド・フセイン

リヤド：リヤドメトロは急速に都市の公共交通網を再構築し、自家用車や配車サービスに代わる効率的で費用対効果の高い交通手段を住民や訪問者に提供している。

地下鉄の路線拡大に伴い、交通渋滞の緩和や不動産動向への影響など、その社会的・経済的影響がより明白になってきている。

新たに開業したカスール・アル・ホクム駅は、リヤドの歴史地区に戦略的に位置する地下鉄ネットワークの重要な追加駅である。この駅は、政府関連施設や文化的な名所、活気のある市場へのアクセスを容易にし、通勤者や訪問者にとって重要なハブとなっている。

地下鉄がもたらす影響を直接理解するために、数人の乗客がカスール・アル・ホクム駅での体験を語り、リヤドの最新の公共交通機関を利用する利点と課題の両方を強調した。

多くの住民にとって、手頃な料金と使いやすさから、地下鉄は自家用車に代わる魅力的な交通手段となっている。 頻繁に利用するメナ・アリさんは、その費用対効果の高さを称賛する。「他の交通手段よりもずっと使いやすく、料金も安い。 それに渋滞に巻き込まれることもないから、とても満足している」と語った。

また、多くの通勤者の移動時間短縮にも貢献している。この地域を定期的に訪れるアブドゥラー・アルガムディ長官は、通勤がどれほど楽になったかを指摘した。「私はこの地域を頻繁に訪れるが、以前はここに来るのに苦労していた。今では自宅からここまでは20分ほどだ。正直に言って素晴らしい。時間を節約でき、ストレスも軽減され、渋滞も避けられる。本当に素晴らしい」

しかし、地下鉄は便利である一方で、複数の乗り換えが必要な場合などには時間がかかると指摘する人もいる。ハイファ・アル・マルハム氏は、この問題を次のように強調した。「正直に言って、時間はかかります。次から次へと駅を移動しなければならないので。ですから、時間という点では、確かに時間はかかります」

「節約という観点では、間違いなく役立つ。交通費、燃料代、あるいは車を持つ人、持たない人、いずれにとってもだ。これは本当にお金が節約できるし、その上、交通渋滞も避けられる」と彼女は付け加えた。

メトロは多くの通勤者の経済的な負担を軽減しているが、その速度については依然として懸念が残る。ピーク時には、全体的な所要時間が渋滞時の運転とほぼ変わらないため、本当に速い代替手段となっているのかという疑問が生じる。メトロは自動車での移動に伴うストレスを軽減し、燃料費も削減できるが、その遅い速度は急ぐ人にとっては理想的ではないかもしれない。

カスール・アル・ホクム駅を利用した乗客は、メトロの利便性、適切な位置に設置された標識、親切なスタッフを称賛した。ファハド・フセイン氏は、システムの利用が非常に簡単であると指摘した。「スタッフは、援助や場所の説明など、あらゆることを簡単にしてくれます。すべてがシンプルで、これまでのところ、困難に直面したことはありません。それに、標識はどこにでもあります」

また、この地下鉄のモダンなデザインと効率性は、海外からの訪問者にも感銘を与えている。ロシアからの旅行者、ゲオルギー・コルシュノフ氏は、このシステムをモスクワの広大な地下鉄網と比較しながら、未来的だと表現した。一方、ケイト・ピロゴバ氏は、その使いやすいレイアウトを強調した。「リヤドの地下鉄は気に入りました。とてもモダンで、とても簡単に利用できます」

公共交通機関の利用をさらに促進するために、当局は無料のUber乗車サービスを開始した。乗客はUberアプリからクーポンを起動し、どの地下鉄駅からも3キロ以内であれば無料で乗車できる。このサービスは、地下鉄駅と最終目的地間のシームレスな接続を提供することで「ラストワンマイル問題」に対処し、公共交通機関を毎日の通勤に利用できる現実的な選択肢にすることを目的としている。

地下鉄の影響は毎日の通勤にとどまらない。リヤドの不動産動向にも影響を与えている。家主や不動産業者は、メトロの駅に近いことを強調して物件を宣伝するケースが増えており、メトロを利用できる住宅への需要が高まっていることを示している。

この傾向は、交通機関を中心とした開発が資産価値の向上や賃貸需要の増加につながることが多い、世界の主要都市部では一般的である。リヤドがメトロのネットワークを拡大し続けるにつれ、駅周辺の地域は、その魅力と投資価値が急上昇する可能性がある。

リヤドメトロは、この都市の交通文化に大きな変化をもたらし、徐々に自家用車への依存を減らしていくことで、サウジアラビアの持続可能な都市交通のビジョン2030の目標達成に貢献する。手頃な価格で効率的、かつ環境にやさしい代替手段を提供することで、メトロはよりつながりやすく、利用しやすい都市への道を切り開いている。

しかし、特に交通渋滞時でもより速い車の移動に慣れている人々にとっては、メトロは依然として速度と効率性の面で課題を抱えている。その手頃な料金と信頼性は大きな利点であるが、より速い列車、急行ルート、乗り換え時間の短縮など、今後のさらなる改善が、より多くの住民に公共交通機関への恒久的な乗り換えを納得させる鍵となるかもしれない。