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サウジアラビアの2020年度予算がビジョン2030に貢献するための主な政策を皇太子が語る

サルマン国王が2020年度のサウジアラビアの予算を発表した事を受け、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、政府の経済改革がビジョン2030に則って順調に進められていると述べた。
サルマン国王が2020年度のサウジアラビアの予算を発表した事を受け、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、政府の経済改革がビジョン2030に則って順調に進められていると述べた。
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16 Dec 2020 12:12:52 GMT9
16 Dec 2020 12:12:52 GMT9
  • 来年度の予算は、改革実施へのコミットメントを反映かつ強化

リヤド:サルマン国王が12月14日(月)に2020年度のサウジアラビアの予算を発表した事を受け、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、すでに進行中の同国経済改革の実施に関するいくつかの重要項目と、それらが及ぼす影響について、彼の考えも交えながら語った。

政府の経済改革はビジョン2030に則って順調に進められていると皇太子は言う。来年度予算は、その経済改革ならびにそれを達成させるために考案されたプランやプログラムへのコミットメントを反映かつ強化させるものであり、活力溢れる社会、経済の繁栄、意欲的な国家を創造するために数々の分野における具体的な目標を設定するという。

さらに皇太子は、政府は経済を発展・多様化させ、雇用機会を向上させ、持続可能な経済成長の大黒柱となる財政と経済の安定のために公共サービスを強化することによって、国民の生活の質を向上させるようとしている、と加えた。

また皇太子は、過去3年間に実施された経済改革および構造改革が同国の財政と経済に良い影響をもたらしていることにも言及した。同国では近年、非石油部門における実質国内総生産の成長率が格段に高まり、政府は民間部門が経済上重要な役割を果たすよう呼びかけてきた。その成果の一つとしてビジネス部門の大きな成長があげられる、と皇太子は言う。さらに政府は、基幹部門における数多くの主要プロジェクトを実施し、経済成長の目標を達成して雇用機会を創出する諸活動を立ち上げてきた、と言う。

ムハンマド皇太子は、同国の発展のために不可欠な主要パートナーである民間部門との提携の重要性を強調する。また、政府によって継続されている改革プログラムは、ビジネス部門を発展させ、経済成長に貢献する投資家たちにとって魅力的な環境を生み出すよう考案されていると述べた。このことによって、サウジアラビアは国際的な指標に照らしてもその位置付けが大いに高まっており、これはとりもなおさず同国のビジネス競争力とビジネスのやりやすさを表していると語った。

「多様化・成長・繁栄といった広範な展望を目指して国の経済を方向付けるのに役立つ魅力的な投資環境を生み出したいと考えている」と皇太子は言う。「政府は経済改革の各段階を実施しながら前進を続け、経済の生産基盤を多様化させ、同時に財政の安定を維持しながら、現在および後続の世代にとってのより良い未来のために、幅広い機会を提供して   いく。」

皇太子によると、政府は明確なビジョンと、確固たる目標と、明示的な計画を持ち、持続可能な経済成長の大黒柱である財政と経済の安定を維持しながら、それらを実施していこうとしているという。

「財政および経済の成果と指標を見れば、我が国が積極的に前進しつつあることがわかる」と皇太子は言う。「我々は、サウジアラビアのビジョン2030の目標を達成するため、政策や手続きやプログラムを常に見直し、更新して、それらが効果をあげていることを確かめ、世界の金融・経済情勢や国と国民の利益につながるものを常に考慮しながら、必要に応じてその方向性を修正していく」

2020年度のサウジアラビアの予算は、難題・リスク・保護貿易政策を特徴とする世界経済の潮流を考慮して立てられているが、そうした情勢には柔軟性のある財政管理と、難題やリスクに対処するための経済力の強化が必要となる、とムハンマド皇太子は言う。

「この予算を通して、我々は達成済みのプログラムから利益が得られることを望んでいるが、それにはそのプログラムが経済成長と持続可能な財政の安定との間の均衡をうまく維持していく必要がある」と彼は言う。

皇太子は、財務統制政策や地方自治体の財務管理とその効率が財政赤字の継続的縮小に貢献していると言う。財政赤字は2019年に国内総生産の約4.7%まで減少すると予測されており、2018年には5.9%、2017年には9.3%となっていた。このことから、継続中の財政安定策が功を奏しており、民間部門の成長のためのプロジェクトが進展していることがわかる、と彼は続けた。

さらに、2020年度の予算はビジョン2030の達成に役立つプログラムを引き続きサポートしていくと念を押した。これには主要プロジェクトへの融資、中小・極小企業の成長支援、起業家への支援などが含まれる。これらはそれぞれが経済成長にとって最も重要なエンジン部分の一つであり、経済を多様化させて投資と雇用の新たな分野を切り開くものだ、と彼は述べた。

2020年度予算は、これらのプログラムやスケジュールの一部を見直して目標を確実に達成させ、政府のインフラストラクチャとサービスの開発および近代化を達成させていく、とムハンマド皇太子は言う。さらに彼は、政府が財政支出の内容と効率の向上に着目していることも強調し、それによって国のリソースを最大限活用して社会的経済的所得をできる限り高めていきたいと述べた。

皇太子は、先ごろの石油会社サウジアラムコの立ち上げについて、国にとっての大きな進展だとし、サウジアラビアの経済における民間部門の役割と参入を促進する支援をしていくと語る。また、民間部門のための機会が今後も増え続け、経済の成長と多様化ならびに中長期的な雇用機会の創出に関して、民間部門の役割が大きくなっていくだろうと言及した。

さらに皇太子は、ビジョン2030を達成する上で公共投資基金と国家開発基金の果たす役割についても指摘し、現地および対外投資メカニズムとして、また地域経済の成長部門として、それらも経済と収入源の多様化に貢献している、と述べた。これらはビジョン2030の最も重要な戦略目標の一部だと彼は言う。

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