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サウジアラビアが反人身売買運動における国際移住機関(IOM)との提携関係を更新

サウジアラビアは、人身売買対策として、倫理的な労働力の採用を強化する努力を続けて いる。(AFP提供)
サウジアラビアは、人身売買対策として、倫理的な労働力の採用を強化する努力を続けて いる。(AFP提供)
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01 Apr 2021 03:04:23 GMT9
01 Apr 2021 03:04:23 GMT9
  • この提携関係に基づいて被害者支援基金(VAF)が立ち上げられた
  • 2020年にはサウジアラビアがIOM と協力してトレーニングを行い、生産的な年と なった

ザイド・カショーギ

リヤド:3月31日(水)、人身売買対策として、サウジアラビアの人権委員会(HRC)が、人身売買防止運動における国際移住機関(IOM)との提携合意を更新した。

2019年に締結されたこの提携関係は、労働監督官や医療関係者向けのケース管理手法の改善に加えて、人身売買被害者の援護のため、500人以上の医療関係者及び国境警備員の養成を促進することを目的としている。

その提携関係に基づいて被害者支援基金(VAF)が立ち上げられ、サウジ国内の避難施設の包括的な評価をはじめ、人身売買の被害者となっていた人々を安全に社会復帰させるためのリソースを提供する。

サウジアラビアはインターナショナル・リクルートメント・インテグリティ・システム(IRIS)を通して、また、奴隷と人身売買を撲滅するための企業責任(CREST)を通して啓蒙・訓練活動を行うことにより、倫理的な労働力の採用を強化する努力を続けている。IRIS とCREST は共にIOMによって推進される。

「18ヶ月以上の間、我々はサウジアラビア政府が人身売買防止へのコミットメントをますます強化し、有意義な変化をもたらすために主要分野において重大な改革を行ってきたのを実際に見てきた」と IOMバーレーンのミッション部長ムハンマド・エル・ザルカニ氏は言う。「 IOMとその姉妹機関である国連薬物犯罪事務所(UNODC)は、こうした働きかけの成長期にあたり、サウジアラビアとの確固たる提携関係を維持できることを歓迎している」

2017年に米国務省の人身売買監視撲滅部門は、サウジアラビアを監視リストの第3層から第2層の対象グループに移した。第2層は、政府が人身売買撲滅のための最低限の基準を完全には遵守していないが重大な努力は行っている国と定義される。

2020年は生産的な一年となった。同年サウジアラビアは、全国人身売買撲滅委員会(NCCHT)の指導のもと、IOM と協力して674名の人身売買利害関係者のトレーニングを 行った。その対象者には労働監督官、ホットラインの交換手、シェルターの従業員、市民社会組織、採用担当官、全国労働委員会員などが含まれた。

HRC 社長兼NCCHT 会長を務めるアワド・アラワド博士によると、人身売買防止努力は現在も継続されており、今回のコミットメントの更新によってかつてなく強力なものになるという。「法制定の評価、人材養成、認識の向上などを通して、サウジアラビアの人権委員会とその提携者たちは大きな変化をもたらしつつある」

国連サウジアラビア常駐調整官ナタリー・ファスティア氏はこう言う:「人身売買は、強力な継続的協力体制によってしか撲滅することはできない。この中核的支援としてサウジアラビア政府とIOM の技術提携の更新を嬉しく思う」

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