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イランのアフマディネジャド前大統領、手続きを非難し大統領選挙で棄権

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19 Jun 2021 12:06:47 GMT9
19 Jun 2021 12:06:47 GMT9

アラブニュース

  • 前大統領も数百名の候補者と同様、事前審査で立候補が認められなかった
  • 低投票率が予測され、観測筋は大統領選を強硬派イブラヒム・ライシ師の戴冠式と揶揄

ロンドン:イランのマフムード・アフマディネジャド前大統領は18日の大統領選挙では投票しないと述べ、立候補者の審査手続きに厳しい制約が課されたため、国内的にも国際的にも正当性のない政権が誕生することになると警告した。

2005年から2013年まで大統領を務めたアフマディネジャド氏は、棄権という「個人の権利」を行使すると述べた。

「私は投票しません。主な理由は、現実に候補者の大部分が意図的に除外されたからです」とイギリスのデイリーテレグラフ紙に語った。

「政権基盤の弱い政権が発足します。政権基盤が弱いと、イランの置かれる状況は厳しくなります。国内情勢は悪化し、国際社会との関係も悪化します。国際社会は対イラン関係を見直すことになります」

アフマディネジャド前大統領は、監督者評議会(イランの最高指導者が監督し、大部分を任命する宗教色の強い会議)により今年の大統領選への出馬を認められなかった候補者数百人の1人だった。

2009年彼自身が再選された際も物議を醸した。イラン革命後最大の抗議活動が全国各地で発生し、不正選挙だったとして国民が失望をあらわにした。

監督者評議会による今年の候補者の審査は、例年になく厳しいものだった。いわゆる改革派候補者はほぼ全員立候補できず、1人だけが形式上立候補を許された。有力候補イブラヒム・ライシ司法府代表の対抗馬として出馬を許可されたのは、一握りの無名の強硬派だけとなった。

うち3人は立候補を取りやめ、観測筋が何かと物議を醸す強硬派ライシ師の戴冠式になぞらえた今回の大統領選挙実施に協力するかたちとなった。

イランの政治は独裁体制だが、当局側は選挙の投票率を政権の正当性を示す重要な指標と見なしている。

当局は、各都市に横断幕を掲げ、国営テレビで選挙を大々的に取り上げさせ、国民に対し投票場に足を運ぶよう懸命に呼びかけている。

今年は投票率が大幅に低下すると予想されており、一部の世論調査ではわずか40%という数字が出されている。

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