アラブニュース

• サウジアラビアのファション委員会は、革新的な「ファッション・フューチャーズ」イニシアティブを双方向デジタルプラットフォームとして再構築した
• 最初のイベントである「ファッション・フューチャーズ・ライブ：持続可能性、多様性、革新性へ」は6月17日に開催される

リヤド：サウジアラビアのファッション委員会は、新たなデジタルイニシアティブを発表した。このイニシアティブは、来週（2021年6月第3週）、リヤドとニューヨークから生中継されるイベントと共に始動する。

2019年にサウジアラビアのファッション部門のための初のイベントとして登場した「ファッション・フューチャーズ」は刷新されてデジタルプラットフォームとなり、2021年6月17日に「ファッション・フューチャーズ・ライブ：持続可能性、多様性、革新性へ」という初イベントを開催する。

サウジアラビアと米国で同時開催されるこのイベントは、新たにデザインされた双方向のバーチャルプラットフォームを介して参加者にオンラインで生中継される。このイベントは、ファッションにおける持続可能性、革新性、起業家のための国際的プラットフォームである「ファッションイノベーション」との協働によるものである。

「ファッション・フューチャーズ」の主催者は、その目的を、「革新性と持続可能性を軸とする先例の無い対話を実現するため、ファッション界のカリスマ的リーダーやオンラインディストリビューター、独自路線を行くデザイナーらを結集する」と説明している。

このイベントに講演者として参加する、国際的に著名な人々には、非営利海洋保護団体「オセアナ」の会長兼理事のスーザン・ロックフェラー氏、ファッションデザイナーで「フィアレス：創造性、勇気、そして成功の扉を開く新ルール」の著者であるレベッカ・ミンコフ氏、環境問題活動家でファッションブランドの「オスクレン」を立ち上げたオスカル・メツァヴァト氏、高級ライフスタイルブランドの「アーバン・ゼン」のCEOを務めるヘレン・アボア氏、アフリカのファッションを奨励しキュレートする社会事業の「スタジオ・ワン・エイティナイン」の共同創業者であるアブリマ・エルウィア氏が含まれる。

このイベントでは、ファッション業界での多様性、SDGs、起業家精神、革新性などを主題としたディスカッションが行われる。ニューヨークから参加する、「ファッションイノベーション」の共同創設者であるジョルダナ・ギマレス氏とドバイのテレビ番組司会者兼プロデューサーのタグリッド・アルハワイッシュ氏が、このディスカッションの進行役を務める。

ファッション委員会のCEOであるビュラク・カクマック氏は、「ビジネスにおける持続可能性において国際的な尊敬を集める方たちをお迎えして、特に新型コロナ禍といった私たち皆が直面している急を要する課題について話し合いができることを名誉に思います」と述べた。

「新型コロナ禍の影響を受けていない経済部門は皆無であり、『ファッション・フューチャーズ』のようなバーチャルプラットフォームが、障壁を取り払い、世界中のエキスパートによる重要な対話を可能としてくれます。そして、協働し、意見を交換することで、広範な専門知識を活用し、持続可能でグローバルなファッション産業の実現に向けて力を尽くすことが出来るようになるのでしょう」

革新的で持続可能かつ適切な地域的・国際的ファッション産業をいかに構築するかという点においてサウジアラビアが模範になり得ると、カクマック氏は述べた。さらに、同氏は、ファッション業界の先駆者たちとの協働を通して、小売業の実績を持つ企業を誘致し、教育、事業開発、起業のためのパートナーシップを確立することで、サウジアラビアは地元企業の事業運営とブランド力を国際的な成功事例に沿って改善できると付け加えた。

「ファッション・フューチャーズ」プラットフォームは、講演やディスカッションの放送に加えて、訓練コースやワークショップも提供する。その目的は、知識や革新性、意見の共有のための創造的な環境を構築することにある。12月には、次のライブイベントがリヤドで開催される予定である。

ファッション委員会は、サウジアラビアの11の文化機構の1つであり、昨年（2020年）2月に文化省によって文化関連のサブセクターの振興を目的として設立された。

「ファッション・フューチャーズ」イニシアティブによって、サウジアラビアのファッション委員会は、国内のファッションン産業の発展を促すと共に、よりグローバルに持続可能なファッション部門の実現への道を開くことを企図している。