• 来場者は吊り橋の上から農園の写真を撮ることができる
• 農園の果樹には、ザクロ、棘で覆われたイチジク、アプリコット、モモなどがある。

タレク・アル・サカフィ

メッカ： サウジのある技術者が、家族の個人農場を見事な庭園へと変貌させ、「ボタニカル・ブリッジ・ガーデン」と名付けた。

彼はこの新たな観光名所を使って、アルバハ地方で生育される数々のおいしい果物を来場者に紹介している。このボタニカルガーデンには100メートルの吊り橋が架かり、訪れた人々がそこから安全に植物で覆われた1万平方メートルの敷地を写真に撮ったりして楽しめるよう設計されている。

この構想は、新型コロナウイルスが流行する中で始まったものだとプロジェクト責任者のアハマド・アリ・アル・クライ氏は語った。彼は庭園を作りたいと考えたのだが、様々な木々や果樹の植えられた個人の家庭農場から発展させてそれを作り上げ、人々をもてなすために使いたいと考えた。

その構想が、後に専門工学を駆使した吊り橋付きの観光投資プロジェクトへと変化していったのだとアル・クライ氏はアラブニュースに語った。「2年前に、アルバハのラガダン・パークにジップラインやフリースライド滑り台の設備を備え付けたのですが、この構想は、それに至るまでの長年の経験が結実したものです」

このプロジェクトは加速度的に進み、夏の期間はずっと様々なイベントやレクリエーション活動が繰り広げられているという。プロジェクトチームは、公園内のあちこちに座って休憩することのできるエリアも備えたと彼は付け加えた。

「橋はワイヤーで吊り下げられていますが、厳しい工学的基礎に沿っており、安全で、非常に大きな過重にも耐えることができます」と彼は述べた。

農園は1万平方メートル以上の緑の段々畑や平地に覆われ、そこにはザクロ、ブドウ、棘のあるイチジク、アプリコット、モモといった数種類の果樹がある。

この構想は、アルバハ地方のみならず、外部の行楽客たちの関心も大きく引き付けた。「来場者の意見や感想を基に、我々はプロジェクトをさらに発展させ、イベントを充実させました。プロジェクトを通して、我々はこの地域の様々な観光手段を促進していくことを目指しています」とアル・クライ氏は述べた。

農場地方の観光は経済の大きな原動力であり、世界的にも需要の伸びに対応した多くの似通ったアトラクションがあると彼は指摘した。

アルバハは、サウジアラビアでも非常に美しい地域のひとつであり、夏も涼しく雨が多いことから、サウジの多くの都市を襲う高温から逃れるには快適な避暑地なのだと彼は指摘した。「これらのプロジェクトがあることで、観光客は、この地の気候や提供されるサービスを楽しむことができます」

ボタニカル・ブリッジ・パークは最高の安全基準を満たしており、自然と調和して建てられた建築の傑作と考えられているとアル・クライ氏は説明する。

観光プロジェクトを専門に扱う会社がバルジュラシ地方のアル・クラ村に建設したこの公園では、来場者は、橋の上から写真を撮ったり冒険心を味わったりしながら、田舎の雰囲気や庭園の美しさを堪能することができる。

庭園には、休憩エリアや様々なサイトなど、すべての場所に水の流れが通っているという。橋のある休憩エリアは、アルバハの古代遺跡を模して、観光名所となるように設計されている。

さらに、農園には250本以上の木々が生えて木陰を提供し、来場者を田園文化と癒しの別世界へといざなう。

農業観光は、人々にコンクリート施設の世界から逃避する機会を提供し、それによって、自然を満喫し、田園生活に触れ、緑地を増やして公害を減らし、農業環境を作り上げていけるような田舎の文化を蘇らせてくれるものであるとアル・クライ氏は言う。

さらに彼は、「必要となる研究を行い、その環境に特化したアイデアを支援しさえすれば」、サウジアラビアには強力な農業パワーを形成するためのすべての要素をそなえた地域があると付け加えた。

そのようなプロジェクトを実施すれば、それがサウジの奥地へ人々を導く羅針盤の役目を果たし、サウジ国内の様々な地域や都市へと誘う、恒久的な観光施設にもなり得ると彼は語った。