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アル=アズハル・モスクのグランド・イマーム、教皇フランシスコの新回勅「フラテッリ・トゥッティ」を歓迎

新回勅「フラテッリ・トゥッティ」(兄弟である皆さん)が発表された当日、窓からアンジェラスの祈りを捧げる教皇フランシスコ。2020年10月4日、バチカン・サンピエトロ広場。(ロイター)
新回勅「フラテッリ・トゥッティ」(兄弟である皆さん)が発表された当日、窓からアンジェラスの祈りを捧げる教皇フランシスコ。2020年10月4日、バチカン・サンピエトロ広場。(ロイター)
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06 Oct 2020 07:10:51 GMT9
06 Oct 2020 07:10:51 GMT9

モハメド・アブ・ザイド

カイロ:アル=アズハル・モスクのグランド・イマーム、アフマド・アル・タイーブ師が10月4日、教皇フランシスコの社会的回勅「フラテッリ・トゥッティ」(兄弟である皆さん)は、社会と体制が欠陥を抱えていることに関する「世界的な現実」を明らかにするものだと述べた。

教皇フランシスコは聖フランシスコ記念日、10月4日を前にした10月3日土曜日に、イタリアのアッシジ市で新回勅に署名した。アッシジ市は中世に活躍した同聖人が暮らした場所だ。今回の新回勅は教皇とアル・タイーブ師が2019年2月初旬にUAEの首都アブダビで署名した「人類友愛に関する文書」を受け継いだものとなっている。

「私の兄弟、教皇フランシスコの『私たち人類は皆兄弟姉妹です』というメッセージは 『人間の友愛に関する文書』を受け継いだものです」とアル・タイーブ師は自身のTwitterアカウントにて述べた。

「このメッセージは、善意と良心を持つ人々に向けられたもので、人類の意識を回復させるものです」

回勅の中で、教皇は「私たち自身そしてすべての人類のために再び善行を促進するよう」求めました。

教皇はこう述べました「差別されている人々に声をかける勇気が必要です… 世界は最初から全人類のために存在しているのです。なぜなら私たち全員が人間だからです。私たちは同じ尊厳を持ってこの地球上に生まれてきたのです。

「すべての人間が平等であると口で言うだけでは、平等は実現しません。平等とは人々が意識的に行動し、教育を受けて進歩した結果の産物として現実となるのです。人類全体が同一化せずとも、人類が家族として仲良く平和に共存できるようになるため、どれだけ学ぶ必要があるのでしょう」と続けています。

「ずいぶん昔に終わったはずの古い確執が再び頭をもたげつつあります。同時に過激思想・排外主義・武力侵略が増えています… 兄弟愛とは、より良い政治を追い求める人々や国家により、社会的友好関係が実践されることで現実となるのです」と教皇フランシスコは続けました。

聖フランシスコは中世を生きたキリスト教の修道士です。貧困と戦い、自然を愛し、暴力を拒絶したことで世に知られています。

この聖人から名をもらった83歳の教皇は、世界中に13億人の信者を抱えるローマカトリック教会の指導者です。新型コロナの大流行を世界中で優先順位を再考する契機とすべきだと提案しました。

教皇フランシスコはさらに「現在多くの国で誇張・過激主義・二極化が政治的手段とされている」ことに遺憾の意を表し、SNSが公の議論の質の低下を招いていると非難しています。

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