
ラシード・ハッサン
リヤド: ウムラツアーを行うリヤドの旅行会社は巡礼ツアーのパッケージ価格を通常の1人110リヤル(約30ドル)から倍の200リヤルに値上げしていたが、ラマダン期間中は激しいラッシュを見込んで3倍にまで跳ね上がることになった。
首都リヤドのツアー旅行会社によると、聖なる月の最後の10日間であるキヤム・アル・ライルの期間中は、パッケージ価格はさらに300ドルにまで値上げされるという。
「激しいツアーラッシュは、聖なる月ラマダンのためだ。ほとんどの人はこの数日間をメッカやメディナといった聖地で過ごしたいと考えている」と、市内の主要な巡礼ツアー・オペレーターはアラブニュースの取材に対し語った。
「パッケージ料金の急激な値上げは、ラマダン期間中の巡礼ラッシュが原因だ」と、オペレーターは話した。また、VATが15%に引き上げられたことも今年の価格高騰の理由の一つとして挙げられた。
ウムラのパッケージ価格は、毎年、ラマダンの月に値上げされる。パンデミック以前、2019年までは、最高価格でも200リヤルだった。2020年と2021年にはCOVID-19の規制によって巡礼ラッシュは制限されていた。だが、今年は通常通りに戻ったため、巡礼ラッシュが起こり、ウムラツアーパッケージの価格は300リヤルにまで高騰することになった。
サウジアラビア当局がCOVID-19の感染防止措置の解除と国内での生活の通常化を発表したため、先月、メッカのグランド・モスクの中庭には礼拝者とウムラ巡礼者が再度押し寄せた。
グランド・モスクと預言者のモスクの大管長会は、定員いっぱいでの礼拝実施計画を再稼働させ、現場チームによってソーシャル・ディスタンスを呼びかけるシールははがされた。
ソーシャル・ディスタンスが終了し、礼拝やタワフなどのスピリチュアルな場面では、参拝者が肩を寄せ合って立っている様子が見られた。
これらの準備は、グランド・モスクと預言者のモスクの大管長会によって、聖なる月ラマダンに向けて実施された。
先週の木曜日に家族でウムラに行ったというキングサウード大学の教員、ムハンマド・ワキル・アーメッド氏は、アラブニュースの取材に対し、「旅行会社は、現在、木曜日から土曜日のウムラツアーの価格を1人200リヤルに設定している。ラマダンの時期以前は、100~110リヤルだったというのに」と、語った。
メッカとメディナへの週末ツアーパッケージは、木曜の午後4時にリヤドを出発し、土曜日の深夜に終了するとアーメッド氏は語った。
また、家族での参加者は大きな部屋に滞在できるが、単身参加の男性は他の巡礼者3人と同室でなければならなかったという。
ウムラツアーを行う旅行会社はリヤドに約100社あり、ハイ・アル・ウィザラット地区とバタ地区に集中している。
アラブニュースは、いくつかの旅行会社にウムラ・パッケージの価格を確認した。Anwar Badr Travelは、先週の開催250リヤル、今週は300リヤルにしている。Al-Sariaでは、先週が230リヤル、今週は280~300リヤル。Al-Jiad Travelは、先週が190リヤル、週末ツアーが230リヤル、今週は280リヤル。Al-Rushd Travelは、先週が250リヤル、今週は300リヤルだった。
リヤドでは、ウムラ・ツアーの価格は会社によって大きな差はない傾向がある。バスはハイ・アル・ウィザラット地区とバタ地区から出発し、当局が巡礼者の数を集計するため、中央バスターミナルに停車する。
ツアーでは、バスはマグレブの礼拝、イシャの礼拝、夕食のために3ヶ所で停車する。巡礼者にはタイフのミーカット地点で30分ほどイフラムに着替える時間が与えられ、その後、聖地メッカでファジル礼拝を行うことができる。
リヤドからメッカへの道程には、モスクや飲食店、洋品店が数多く揃っている。
リヤドからジェッダへの航空券も、また、満席になり始めている。リヤドの大手航空券販売会社によれば、航空券の価格も1500~2000リヤルに急騰しているという。
不便な時間帯の航空券は比較的安価だが、それでも、こちらも合計で1000リヤル程度になるという。