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シャルム エル シェイク:サウジアラビアは今後10年間にわたって中東グリーンイニシアティブに25億ドルを拠出し、サウジアラビアにその本部を迎える、とムハンマド・ビン・サルマン皇太子は7日、述べた。
世界の指導者が気候変動枠組条約締約国会議COP27に参加するために集まったエジプトのシャルムエルシェイクで皇太子は、サウジアラビアの政府系ファンド「公的投資基金」も2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指すと述べた。
皇太子が昨年立ち上げた中東グリーンイニシアティブは、中東地域の炭化水素生成に伴う二酸化炭素の排出量を60%以上削減することを目標としている。
同イチシアティブは、中東全域で500億本の植林を行い、2億ヘクタールに相当する荒廃地を回復させることも目指している。
この取り組みによって世界の二酸化炭素濃度は2.5%下がる予定だ。
サウジアラビアは2030年までに同国の発電量の50%を再生可能エネルギーで賄うようにするつもりだ、と皇太子は述べた。
2035年までに二酸化炭素排出量を4400万トン減らす予定だという。
「このイニシアティブは、地域の協調的努力によって、中東地域の努力と協力を支援し、排出量を減らし、CO2換算で6億7000万トン以上削減することを目指しています。
これは全中東諸国がそれぞれ決めた削減量の総量であり、このイニシアティブが発表されたときの世界の削減量の10%に相当します」と皇太子は述べた。
中東グリーンイニシアティブが期待する目標を達成するには、地域協力や中東諸国の効果的な貢献が必要だ、と皇太子は述べた。
「前回の会議では、植林を通じて排出量を削減するイニシアティブがいくつか立ち上げられました。地域の気候変動対策センターや人口雨計画などです」と皇太子は述べた。
排出量削減目標を達成するために、サウジアラビアはサウジ・グリーン・イニシアティブを立ち上げた、と皇太子は述べた。
同イニシアティブの目標は、循環型炭素経済のアプローチを用いて、他の取り組みと連動して、2030年までに排出量をCO2換算で2億7000万トン以上削減することだ。
「公的投資基金は、2050年までに温室効果ガス排出量ゼロを実現する世界初の政府系ファンドの一つになり、それを実現する中東初の政府系ファンドになるでしょう。
そして、気候変動と闘う世界的な取り組みの支援において重要な役割を担うでしょう」と皇太子は述べた。
公的投資基金のクリーンエネルギー・プロジェクトには104億ドルが必要だが、サウジアラビアは昨年、このうち15%の拠出を目指すと発表した。