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サウジ・イタリア、拡大を続ける文化的絆

(Daniel Rusnac/Abdulla Bin Talib/Pexels)
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17 Dec 2022 07:12:25 GMT9
17 Dec 2022 07:12:25 GMT9
  • 培ってきた友好関係によって、それぞれの市民は互いの多様で豊かな文化遺産を参考にしてきた
  • イタリア料理ブーム、交換留学プログラム、コンサートによって絆が深められている 

ラハフ・ジャムビ

リヤド:サウジアラビアとイタリアの強い絆は1932年、両国の間で友好条約が結ばれて二国関係が樹立された時にさかのぼる。 

数十年にわたり、イタリアとサウジアラビアは外交関係を生かし、経済、政治、文化面で協力してきた。またイタリアはサウジアラビアにとって、年来の重要な貿易相手国である。

今年イタリアの外務・国際協力省が書面で明らかにしたように、両国が長年にわたり培ってきた友好関係によって、それぞれの市民は互いの多様で豊かな文化遺産を参考にしてきた。

考古学上の発見は、アラビア半島のナバテア王国とイタリアのローマ帝国が共通の起源を持つことを示している。 

紅海沿岸と湾岸地域にイタリア系住民がいたことも、アラブ・ノルマン時代のシチリア島にアラブ人が居住していたことも記録に残っている。 

1973年、文化交流構想の一環として、イタリアがサウジアラビアの学生に奨学金を提供することを定めた二国間協定が結ばれた。

この協定により、リヤドとジェッダの大学でイタリアの大学の講義を受講することが可能になった。 

またイタリアは、サウジアラビアの住民がイタリア語を教えられるよう養成する職業訓練プログラムの設置も決めている。 

イタリア政府の資金提供により、イタリア中の大学の様々な研究センターから選ばれた教授陣がセミナーや講義を行っている。

これまでに数百名のサウジ人学生がこの文化交流プログラムを利用し、イタリアの様々な大学を、とりわけ工学と建築の分野で修了している。

さらに、サウジアラビアではイタリア料理への注目も高まっている。サウジ文化省は積極的に伝統食を奨励しているため、イタリア料理と地中海式食生活は老化を防ぎ、寿命を延ばすとしてさらに人気が高まることになった。 

文化交流において、音楽も重要な役割を果たしている。長年、イタリアとサウジアラビアは両国の芸術家を招いてコンサートを行ってきた。

2019年に設立されたサウジ国立音楽隊は2022年11月、ローマ最古の美術館に所属するサーラ・デッラ・プロトモテーカで行われた第12回「音楽の美術館」で初めて演奏した。
 

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