
アラブニュース
ロンドン:サウジアラビア訪問を終えた米国のリンゼー・グラム上院議員が、王国を称賛している。以前はサウジの改革計画「ビジョン2030」に批判的だったが、意見を180度変えたようだ。
サウスカロライナ州選出の共和党議員であるグラム氏は、2018年にジャーナリストのジャマル・カショギ氏が死亡した後、王国を声高に非難してきた。そして、王国に足を踏み入れたり、ともに仕事をしたりすることはないと主張していた。
16日、ABCの番組「This Week」に出演したグラム氏は、ホスト役であるジョナサン・カール氏にムハンマド・ビン・サルマン皇太子と面会したと語り、状況が大きく変わったことを認めた。
「いくつかのことがあった。まず、サウジアラビアが国内で遂行している改革に基づき、またアブラハム合意に基づいてサウジと協力することについて、私はバイデン政権と話し合っている」
「このインタビューからは特に新しい情報は出て来ないかもしれないが、サウジの状況が急速に改善していることだけは確かだ」
「今は米国・サウジ・イスラエル間の関係を正常化するチャンス。それは中東地域に変革をもたらすだろう」
2020年当時にドナルド・トランプ政権下で米国が仲介した合意において、イスラエルはアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、スーダン、モロッコと関係を正常化した。
インタビューの中で、グラム議員は地元州のチャールストンで生産されたボーイング787をサウジが360億ドル分購入したことへの謝意も示した。
「彼らはエアバスではなく、ボーイング787を選んでくれた。サウジへの感謝を表すために今日ここに来た。さらなるジェット機の購入も検討してくれている」
議員は王国の改革計画を全面的に称え、国の変革において指導層が果たしている役割も称賛した。
「皇太子の『ビジョン2030』は本物だ。現代のサウジにおいて、女性は初めて車を運転することができた。男性の付き添いなしで外食することもできる」
さらに、皇太子の「国のビジョンは経済に変革をもたらす。サウジの現代化のために1兆ドルが費やされる。私はその変革の一翼を担いたい」とも語った。
グラム氏は、今月中旬のサウジ訪問の中で見たものが「見方を大きく変えた」と述べ、王国との「正直で率直な関係性」を維持しながら、サウジアラビアの進展に基づいて物事を進めていきたいと語った。
「サウジと協力できる機会はこれまでになく大きくなっている。アブラハム合意に基づき、サウジと、次いでイスラエルと関係正常化できれば、それは私の人生で最大の変化となるだろう」