
パリ:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、同国の代表団を率いて22日にパリで開幕した「新グローバル金融協定のためのサミット」に出席した。
サミットには、国家元首、国際組織やNGOの理事や代表、民間セクターのパートナー、慈善活動家、気候専門家、市民団体メンバーなどを含む300人以上の関係者が集まった。
#PHOTOS: Crown Prince Mohammed bin Salman heads the Kingdom's delegation at the Summit for a New Global Financial Pact in #Paris https://t.co/MZ7WJzWfyE pic.twitter.com/68dPs8anC3
— Arab News | Business (@ArabNewsBiz) June 22, 2023
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は気候資金を焦点とするこのサミットの開幕スピーチで、低所得国が気候変動対策と貧困対策の間で「選択を迫られることがない」ようにするため、世界的な貸付システムの改革が必要だと述べた。
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「資金とこういった流動性を世界の進歩とこの二重の課題、つまり先程述べた貧困と気候変動、そして生物多様性への対策に役立てることができれば、はるかに上手く対処することが可能となる」と、マクロン氏は述べた。
また、「為政者および各国が、貧困削減と地球環境保護の間で選択を迫られることがあってはならない」と述べた。
同じくサミットで演説したアントニオ・グテーレス国連事務総長は、世界的な金融構造は時代遅れなものとなっていると述べた。
「すぐに対策を講じて、世界的な正義の実現に向けて大きく前進することができる。私は、全ての国のためのセーフティーネットとなりうる新たな世界的金融構造のための詳細な構想である政策提言を提示する」と述べた。
そして、「私は幻想を抱いてはいない。これは権力と政治的意思の問題で、変化は一夜にして起こるものではないが、発展途上国、新興経済国の差し迫ったニーズに応えるために今すぐ緊急対策を講じることはできる」と語った。
参加者らは課税制度改革、貧困国の債務再編、主に海運セクターを対象とする国際的な炭素排出税、世界的金融取引について話し合うと、主催者は述べている。
23日に閉幕するこのサミットは、昨年フランスのエマニュエル・マクロン大統領とバルバドスのミア・モトリー首相が開催を発表したもの。
マクロン氏は次のように述べた。「我々は、発展途上にある世界の貧困国や新興国におけるこういった課題に対する最善の対処法、投資の額、世界銀行や国際通貨基金(IMF)、公共・民間基金といったあらゆるインフラの改革について、連帯して合意しなくてはならない」
モトリー氏は次のように述べた。「不平等を解消し、クライメート・トランジションのための資金を集め、持続可能な開発目標の達成に近付くために、より応答性が高く、公平で、包括的な国際金融システムを共に構築しなくてはならない」