
ハラ・タシュカンディ
東京:G20サミットのためにムハンマド・ビン・サルマーン皇太子が来日した後、アラブニュース編集長ファイサル・J・アッバスは、木曜日の東京での講演で、成長するサウジアラビアと日本の関係の背景を説明した。
英国のジャーナリスト、フレッド・バルコーが司会を務める日本外国人記者クラブでのパネルディスカッションに参加したアッバスは、二国間関係のターニングポイントとなった事件を回顧した。
「それは、前の平成天皇と故ファハド国王(サウジ)にまつわるものです。1953年の(英国の)エリザベス2世女王の戴冠式の際、当時のファハド国王は国王どころか皇太子でもありませんでしたが、彼と平成天皇(当時皇太子)の両方が式典に招待されていました」とアッバスは語る。
「自分が最前列に座り、平成天皇が3列目に座っていることが分かるとすぐに、ファハド国王は、それが英国王室の儀礼違反となるにもかかわらず、平成天皇に自分の席を譲ることを主張しました」とアッバスは続ける。
「その時以来、お互いを尊敬する気持ちから友情が育まれました。これは一部のサークルでは非常に有名な話であり、その友情は国の訪問があるたびに繰り返し示されました。これは、両国の指導者間の敬意の高さを表しています。」
アッバスは出席したジャーナリストから、サウジと日本の関係、イスラエルとパレスチナの紛争、サウジとイランの関係などについての質問に答えた。
彼はまた、教育改革、サウジアラビアのジャーナリストであること、王国の男女平等と女性の社会進出に向けた継続的な取り組みについても議論した。
アッバスは、3回目の来日を果たせて幸せであると表明し、日本に来るたびに新しいことが学べるとして、将来この国でさらに多くの時間を過ごせるよう望んでいると述べた。
彼は皇太子の訪問について言及し、サウジと日本の関係が貿易を超え、文化交流などの分野に拡大することを望んでいると述べた。
アッバスは言う。「両国の関係は、日本は独自の石油を生産しておらず、またサウジアラビアはかつて日本から大量の自動車を輸入していたという事実に基づいて始まりました。」
「しかし現在は、新しい皇太子の下、日本との強固な二国間関係を持つことに重点が置かれ、私たちは関係が強化されることを期待しています。」
アッバスはまた、日本の河野太郎外務大臣とのインタビューについて述べ、その中で彼はイスラエルとパレスチナの紛争を解決するための継続的な努力において、日本が「信頼できる仲介者」として行動する可能性について議論した。
イスラエルに対するサウジアラビアの立場について聞かれると、アッバスは、王国はユダヤ教やユダヤ人との問題はないことを強調した。
「我々は、パレスチナとイスラエルの間の問題は土地を巡る紛争であり、それを文脈から外すことが双方を害してきたと考えています」と述べ、さらに宗教が議論に入ると、問題はより複雑になると付け加えた。
「土地について話すのをやめると、それは誰が正しく、誰が間違っているという非常に厄介な問題となります。私たちの立場は、2002年のアラブ平和イニシアチブ(API)で明確に概説されています。」
APIは、東エルサレムを含む占領地域からのイスラエルの完全撤退と、国連決議194に基づくパレスチナ難民問題の「公正な解決」を条件に、アラブ諸国とイスラエルの関係正常化を求めている。
アッバスは、日本が交渉において公平な仲介者になるという考えを歓迎した。 「それは素晴らしいアイデアだと思います。この地域は日本に多くの信頼を寄せており、それが成功することを願っています」と彼は語った。
テヘランについては、サウジアラビアは「おそらく世界の他のどの国よりもイランと共通点が多くあります。それは決して私たちや彼らの立場の違いではありませんでした。私たちが求めているのは、この地域でイランが行っている不安定化を招く活動を止めることなのです。」と述べた。
アッバスはさらに、「もし我々がイランを武装解除できれば、血を流すことなく目的が達成されることになり、そしてそれは素晴らしい成果だろうと思います」と付け加えた。
彼はまた、アラブニュースでのジェンダー包括的な環境を構築する試みについて述べ、2020年までに男女の比率を50/50とすることを目指す彼の計画に言及した。