Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter

サウジアラビアは文化遺産をさらに世界に開放

観光用e-VISAは複数回の入国、90日までの滞在を許可する。(サウジアラビア政府観光局)
観光用e-VISAは複数回の入国、90日までの滞在を許可する。(サウジアラビア政府観光局)
Short Url:
24 Aug 2023 04:08:06 GMT9
24 Aug 2023 04:08:06 GMT9
  • サウジアラビア、新たに8カ国をe-VISA対象国家に加える
  • 観光に関する王国の目標は「野心的」だと観光大臣は語った

レベッカ・アン・プロクター

ドバイ:ほんの10年前までは、サウジアラビアの史跡や文化を体験する旅は、ほとんどの人にとって考えられないことだった。ここ数年、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の改革アジェンダ『ビジョン2030』のおかげもあり、ビジネスや社会面で多くの変化が見られる中、サウジアラビアは観光客にも開かれている。

2019年にe-VISA(電子ビザ)・プログラムを開始して以来、湾岸諸国の観光客数は劇的な変化を遂げている。それ以降、サウジアラビアは2022年に9400万人の訪問を記録した。これは2021年と比較して93%の増加であり、その結果、観光消費額は1850億SR(約490億ドル)に達した。

この観光客の急成長は、ビザ構想の拡大によるものである。プログラム開始当初の49カ国に対し、現在は57カ国と2つの特別行政区が含まれている。

サウジアラビア政府観光局のスポークスマン、アブドゥッラー・アル・ダキール氏はアラブニュースに対し、次のように語っている。「サウジアラビアが2019年以降発表し続けているビザは、王国が必ず訪れるべき観光地となるための重要な一歩であり、世界中から何百万人もの旅行者がこの変更を利用している」

王国は今、新たな一歩を踏み出しながら、観光体験を再構築している。今月初めには、レジャー、ビジネス、巡礼旅行(ウムラのみ)を目的とした8カ国の旅行者に観光用e-VISAを付与した。対象国は、アルバニア、アゼルバイジャン、ジョージア、キルギス、モルディブ、南アフリカ、タジキスタン、ウズベキスタンである。

サウジアラビアのアフメド・アル・カティーブ観光大臣は次のように述べた。「これらの国々にe-VISAを拡大することで、サウジアラビアは世界に門戸を開き、サウジアラビアを訪れるすべての旅行者に、より簡単でシンプル化された旅行体験を提供するために、新たな一歩を踏み出した」

観光用e-VISAは1年間有効であり、複数回の入国、90日までの滞在を許可する。さらに、観光局か運用する「Visit Saudi」では、訪問者が簡単にカスタム旅程を作成できるオンライン旅行プランナーを提供している。

「Nusuk」は、サウジアラビア初の公式統合デジタル・プラットフォームであり、巡礼者が旅の計画を立てることを可能にする。ウムラ巡礼者にとっては、メッカとメディナへの旅に必要なビザの確保、パッケージの予約、ガイダンスや訪問許可の取得を行うためのワンストップ・プラットフォームとなる。2022年9月の開始以来、110万件の申請があり、80万件以上のビザが発行された。

「e-VISAプログラム、ストップオーバービザ、そしてウムラのためのe-VISAをシームレスに発行するNusukプラットフォームのおかげで、サウジアラビアを訪問することはかつてないほど簡単で、需要も高まっている。第一、第二四半期の結果が素晴らしいため、王国はさらに多くの数字を期待している」とアル・ダキール氏は付け加えた。

直近では、サウジアラビアはバングラデシュの巡礼者向けのNusukプラットフォームを立ち上げると発表した。

あらゆる種類のビザを持つイスラム教徒の訪問者がウムラを行う資格を得ることになるだろう。観光でサウジアラビアを訪れる場合でも、ビジネスでサウジアラビアを訪れる場合でも、イスラム教徒の訪問者はウムラを旅程に加えることができるようになる。

新しいe-VISAはサウジアラビアにとっても経済的なメリットがある。サウジアラビアは、今日の観光業において最大の機会を提供することを目指し、世界的に歩調を合わせている。

サウジアラビア政府観光局によると、サウジアラビアは世界最大の観光産業投資国である。2030年までに8000億ドルを同分野に投資し、さらに5500億ドルを観光地の開発に充てることで、サウジアラビアはパートナーに価値を提供している。例えば、今後5年間で、サウジアラビアのホテルの客室数はほぼ倍増し、約20万室になるだろう。

そして、旅行者は王国に続々と訪れている。同省によると、サウジアラビアは2030年までに1億人の訪問者数を達成するという目標の実現を順調に進めており、現在は新たな目標が設定されている。また、2030年までに観光産業がGDPの10%を占めるようにする計画もある。現在、旅行・観光業はサウジアラビアのGDPの4.5%を占めており、2019年の3%から増加している。

さらに、当局によれば、新しいe-VISA・プログラムもサウジアラビア人を経済的に強化するために機能している。国民の雇用と能力向上の機会を創出するため、全国でインフラや開発プロジェクトへの注目すべき投資が行われている。

アル・カティーブ観光相はアラブニュースに次のように語った。「サウジアラビアは大きな変貌を遂げつつあり、私たちは人々がサウジアラビアを体験し、ここ数年で起こった変化を目にすることを歓迎し、招待している」

「私たちの目標は実に野心的である」と同氏は続け、こう付け加えた。「私たちはこれまで多くのことを成し遂げてきた。サウジアラビアを訪問し、ここでの生活を体験し、現地の変化を見ることは最良のことである」

特に人気
オススメ

return to top