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サウジアラビア、「前例のない」輸送システムに試験用トラックを提供

ハイパーループ輸送システムは人々を時速1,000kmで移動させられると約束しているが、この速度は日本の新幹線のおよそ2倍で、リヤドからジッダへの陸路での移動時間を短縮できると期待されている。(写真提供)
ハイパーループ輸送システムは人々を時速1,000kmで移動させられると約束しているが、この速度は日本の新幹線のおよそ2倍で、リヤドからジッダへの陸路での移動時間を短縮できると期待されている。(写真提供)
ハイパーループ輸送システムは人々を時速1,000kmで移動させられると約束しているが、この速度は日本の新幹線のおよそ2倍で、リヤドからジッダへの陸路での移動時間を短縮できると期待されている。(写真提供)
ハイパーループ輸送システムは人々を時速1,000kmで移動させられると約束しているが、この速度は日本の新幹線のおよそ2倍で、リヤドからジッダへの陸路での移動時間を短縮できると期待されている。(写真提供)
20 Oct 2019 08:10:33 GMT9

著者:One Carlo Diaz

  • ハイパーループ輸送システムは、テスラのイーロン・マスクCEOが提唱し広く知られることとなったが、彼は時速およそ1,000kmで人を輸送できると約束し、この速度は日本の新幹線のおよそ2倍の速度に及ぶ。

ドバイ:サウジアラビアは、計画中のハイパーループ輸送システム用に長距離試験用トラックを提供する、初めての国になることが決定している。

アメリカに拠点を置くVirgin Hyperloop One (VHO)社は7月に、サウジアラビアのEconomic City Authorityと提携し、ジッダの北100kmにあるKing Abdullah Economic Cityに、35kmの認証トラックを建設することを発表した。ドバイで行われたGITEX Technology Week showでArab Newsに語られたところによると、VHO社は2020年末には建設を開始することを正式に発表しており、プロジェクトの具体的な予定表へ同意を得るため、サウジアラビア政府と協議を進めているとのことだ。

「私たちは現在、予定表についてサウジアラビア政府と話し合いを進めています。すべてが予定通りにいくと、テスト・認証用施設の建設を2020年末に開始できると予定しています。工事の終了は2024年か2025年を見ています」と、VHO社のHarj Dhaliwal中東インドマネージングディレクターは言っている。このプロジェクトには、未来の輸送システムを担う最新部品の開発センター及び製造施設の建設も含まれており、同じく2024年の完成を予定している。

「これでサウジアラビアは輸送技術の先頭に立つことになります。ハイパーループ・テクノロジーの製造において世界をリードするのです」とDhaliwal氏は言った。

ハイパーループ輸送システムは、テスラのイーロン・マスクCEOが提唱し広く知られることとなったが、彼は時速およそ1,000kmで人を輸送できると約束し、この速度は日本の新幹線のおよそ2倍の速度に及ぶ。

「2倍の速度で少ないエネルギーで移動できます」とDhaliwal氏は言った。リヤドからジッダへの陸路での移動時間を、10時間から76分に短縮できると期待されている。

VHO社はまだ貨物と人を乗せた試験を行なっていないが、Dhaliwal氏によると「人を乗せた最新の試験に移行するまで時間はかからない」とのことだ。

「私たちはハイパーストラクチャー、真空、制御システム、浮上システム、技術システム、車体の試験を行なってきました。次のステップは貨物と人々を運ぶことです」とDhaliwal氏は言い、ラスベガスにある試験場ではハイパーループが動く様子を見られると付け加えた。

「まだ一連の工程を行なっていく必要があります。乗客は真空環境に置かれます。宇宙環境に置かれるのです。貨物や人々を乗せることになり、次世代の高速試験を始めたら、問題が何も起こらないことを確実にしたいのです。誰か人を乗せて上手くいくことを願っているだけではありません。何かあったら私たちのビジネスにとって大惨事ですから」とDhaliwal氏は加えて言った。ハイパーループのテクノロジーは未だかつてない高速旅行を約束してはいるが、乗客を乗せた試験はまだ行われておらず、多くの科学者は安全性と実現可能性に懐疑的なままだ。

「人々はすでに飛行機に乗って凄まじい速度で旅行しています。加圧された船に乗って上空40,000フィートを時速900kmで旅行しています。これらのポッドは航空宇宙規格に準拠して設計されています。翼のない飛行機をイメージしてください。それが私たちのポッドです」とDhaliwal氏は説明した。

Dhaliwal氏は「すべてを一から発明しているわけではない」と指摘し、ハイパーループシステムを構築するために使用している非常に多くの規格は「すでに実在する」と言った。

「航空宇宙や高速鉄道などの隣接分野から得られた、多くの学び、データ、情報を私たちは活用しています」と付け加えた。

Dhaliwal氏はハイパーループ・テクノロジーを構築するため、投資家からどうやって、4億ドル以上に及ぶ大規模なサポートを集めたのかについても触れた。

「これが実現すると本当に信じている投資家の方々がサポートしてくれています。世界で最も有望なエンジニアのチームが、私たちと一緒に技術革新に向けて働いています」とDhaliwal氏は言う。「これは起こっていることです、今まさに起こっているのです」

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