
ニューヨーク: サウジアラビアは、国内および国際レベルでの法の支配の重要性を強調し、国際的な平和と安全を達成するための「基盤であり前提条件」であると主張した。
国連サウジ政府常駐代表部の1人であるニダ・アブ・アリ氏は、第76回国連総会の間に開催された会合の一つである第6回委員会で次のように述べた。「法の支配は、国内外の課題に直面する国家の共同責任に基づき、人権の保護と正義と平等の実現を保証する重要な柱でもある。」
アブ・アリ氏はサウジアラビアを代表し、国連事務総長による国連の年次活動報告書の中に反映されている、法の支配に関する取り組み、特に新型コロナウイルスのパンデミックの発生に関連した法の支配の取り組みについて称賛した。
新型コロナウイルスのパンデミックは、法の優越性を確立するための取り組みに影響を与え、国家の保護機能に影響を及ぼした。
アブ・アリ氏は、最近発表された報告書に記載されている国連事務総長のビジョンの中でも、「人々にサービスを提供し、国民の信頼を回復するシステムと機関の、より包括的で効果的かつ相互に連結された多国間の世界」という考えに、事務総長の法の支配への特別な関心が反映されていると述べた。
アブ・アリ氏は、信頼とは、個人と社会と国家との基本的な関係である社会契約を再構築するために不可欠なものであると述べた。
さらにアブ・アリ氏はこう付け加えた。「国内および国際レベルでの法の支配は、すべての個人や団体に適用される、統治と説明責任に基づいた強力な手段を開発することによってのみ、実現することができる。」
「法の支配は、サウジアラビアが『ビジョン2030』の目標を達成するために、経済的・社会的に汚職がもたらす重大な結果を認識した上で、誠実さと説明責任のレベルを高めるためにとるアプローチである。」
サウジアラビアでは、国家汚職防止員会(Nazaha)や、あらゆる形態の汚職に対抗するための継続的な規制や法律を通じ、汚職の発生につながるシステムの穴を塞ぐ取り組みを行っている。
またアブ・アリ氏は、国際社会の協調した取り組みの重要性と、責任分担に基づく国際協力の必要性を強調した。
さらに同氏は、サウジアラビアが2021年5月末までにウィーンの国連本部で立ち上げた、汚職撲滅に関係する法執行機関のグローバルネットワークの構築という構想は、汚職問題を根絶するための最も重要なステップの一つであると指摘した。
アブ・アリ氏は、サウジアラビアがテロの脅威などの国境を越えた課題に特別な注意を払っていること、そしてテロに対抗するために法の支配を強化する必要があることを強調した。
サウジ国営通信