アミン・アッバス

ドバイ：最初の『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』ゲームは1991年にSEGA（セガ）メガドライブ（北米では「GENESIS」）で発売され、ソニックはビデオゲーム史上最も象徴的なキャラクターのひとつとなった。それ以来、この青いハリネズミは長年にわたって、ゲームプレイのメカニクス、グラフィックス、ストーリーが異なる複数のゲームに登場してきた。その中には記憶に残る良作もあれば、不評で忘れ去られた作品もあった。

『ソニックスーパースターズ』では、2.5次元の世界を舞台に、1つのボタンでジャンプ、ローリング、登る、敵にぶつかるというシンプルな2Dゲームシステムを採用し、オリジナルの「プラットフォーム・ゲーム」タイプのプレイを復活させた。このゲームは、『ソニックアドベンチャー』（1998年）以来となる、共同制作者・大島直人（おおしま なおと）氏のソニックゲームへの復帰作となった。

物語は、巨大な動物が生息することで知られる未知の不思議な群島、「ノーススター諸島」で展開する。悪名高きDr.エッグマンが、巨大な動物たちを「バドニック」に変え、カオスエメラルドを奪って世界を征服するためにこの群島を訪れる。Dr.エッグマンは、この作戦のサポートとして、いたずら好きの傭兵「ファング・ザ・ハンター」を雇う。ある時、ファングは群島の先住民である「トリップ」に出会う。鎧をまとった謎めいた少女、トリップは、危険な諸島の環境の中で、悪党たちを守り、案内するために雇われる。エッグマンの行動を知ったソニック、テイルス、ナックルズ、エミーは力を合わせ、悪党を倒すためにノーススター諸島へ向かう。

このゲームの大きな特徴のひとつはパワーアップの導入だ。プレイヤーは特別なステージをクリアすることで手に入る「カオスエメラルド」を使うことで、クローン軍団を召喚して画面上のあらゆるものを消し去ったり、隠された足場をハイライト表示したり、キャラクターを弾丸に変化させたりなど特別な力を与えることができる。合計7つの特殊能力のうち、各キャラクター固有のものが1つずつある。

最初に選べるプレイヤーキャラクターは4体で、それぞれ独自の能力を持っている。ソニック・ザ・ヘッジホッグはジャンプ後にダッシュ、マイルス“テイルス”パウアーは飛行、ナックルズ・ザ・エキドゥナは滑空とクライミング、エミー・ローズはハンマーとダブルジャンプで敵を攻撃できる。メインキャンペーンを1回クリアすると、追加キャラクターであるトリップ・ザ・サンゲイザーがアンロックされる。彼女のムーブセットは、エミーのダブルジャンプとナックルズのクライミングを組み合わせたものだ。

ノーススター諸島は12のゾーンで構成され、アクトと呼ばれる26のレベルが存在する。ゾーン内のアクトの数は1つ、2つ、3つの間で変化する。各ゾーンには、スプリング、垂直ループ、防御力となる収集可能なリング、シールドのパワーアップといった要素が含まれている。

いくつかのゾーンには、プレイヤーが滑走できるつたがあるジャングルや、ボクセルクリーチャーに変身する未来的なエリアなどのユニークな要素があり、選択したキャラクター専用のアクトもある。各アクトの最後にはボスが登場し、プレイヤーは攻撃をかわしながら倒さなければならない。

レベルの合間にプレイヤーは2Dのハブワールドを探索し、ゾーンを選択したり、キャラクターを変更したりカスタマイズしたりできる。キャンペーンを完了するには1キャラクターで4時間、全キャラクターで約15時間かかる。これまでの2Dソニックゲームとは異なり、スーパースターズにはライフが存在しないため、ゲームオーバーになることはない。

メインキャンペーンは、シリーズ初となる、最大4人までがいつでも参加または離脱できるローカルマルチプレイに対応している。ゲームにはバトルモードというマルチプレイヤーモードもあり、Dr.エッグマンが所有する秘密の研究所を舞台に、カスタマイズ可能なロボットキャラクター「メタルファイター」を操り、複数のミニゲームで対戦することができる。

このゲームは、オリジナルの2Dソニックタイトルの「クラシックソニックの雰囲気」に似せて作られている各ステージの素晴らしい音楽が特徴だ。

全体として、『ソニックスーパースターズ』は新たなパワーアップ、魅力的なグラフィック、そして「青いハリネズミ」のファンにはたまらない素晴らしい音楽とともに、素晴らしく、そしてクラシックなプラットフォーム・ゲームプレイを体験させてくれる。