• 今年リリースされたゲームは質が非常に高かった。ここでは、ゲーマーを夜更かしさせたゲームをいくつか紹介する。

アラブニュース

『ゼルダの伝説：ティアーズ オブ ザ キングダム』 

開発者：任天堂 

COVID-19パンデミックによるリリースの遅れもあって、2023年は間違いなくゲーム界最高の年となった。その中にはすでに名作と呼ばれるタイトルがいくつかあるが、中でも『ティアーズ オブ ザ キングダム』は、少なくともプレイ面では最高傑作だろう。このシリーズの主人公であるリンクを操作して、広大なハイラルの世界でゼルダを探しつつ、魔王ガノンの邪悪な計画を阻止しようとする―「コントロール」という言葉がここでは適切だろうが、ゲームの全てが、特に戦闘が非常に円滑だ（他の開発者がしばしばこれに苦労する）。ヴィジュアルも豪華だ。任天堂は、難易度もちょうどいい具合に設定した―簡単なゲームではないが、非常にやりがいがある。唯一の欠点は、まだニンテンドースイッチでしかプレイできないため、多くの人がこの特別な体験をできていないことだ。

『DREDGE』 

開発者：ブラック・ソルト・ゲームズ 

インディーズでリリースされたこの作品は、今年を代表する傑作の一つだ。そう、このゲームは―厳密に言えば釣りのシミュレーターなのだが、もしこんな漁業体験をしたことがあるなら、一生忘れられない傷を負っているのではないか。ゲームでは、離島群を航行する苦労人のトロール船の船長をプレイする。釣った魚を地元の人々と交換し、船や技術、知識を少しずつ向上させていける。しかし、地元の人々のことを知れば知るほど、この海域で生き残るためにはあらゆる助けが必要だと気づくだろう。スマートで魅力に満ちた『DREDGE』は、インディーゲームが大手ゲームに匹敵しうることを思い出させてくれた。

『Hi-Fi Rush』 

開発者：タンゴ・ゲームワークス 

1月に発売されたこの大げさなリズムアクションゲームが繰り返しプレイされるかどうかは疑問だったが、年末を迎えた今でも、『Hi-Fi Rush』は期待に応えていると言っていいだろう。プレイするのはロックスター志望のチャイで、彼は実験的な手術中に誤って音楽プレーヤーを胸に埋め込まれてしまう。ゲームの素晴らしいサウンドトラックのリズムに合わせることが要求される格闘スキルを駆使して、自分をこんな目に遭わせた会社の悪の重役を倒すことが使命となる。視覚的にも音楽的にも派手で、漫画的で、とても楽しい。 

『アサシン クリード ミラージュ』 

開発者：ユービーアイソフト・ボルドー 

古代の殺し屋集団を描いたユービーアイソフトの大ヒットシリーズ最新作は、アラブやイスラムの文化や遺産を尊重し、没入感のある方法で生き生きと表現したビデオゲームという、ある意味変則的な作品だった。プレイするのは、前作『アサシン クリード』で秘密の悪役として登場したバシム・イブン・イシャークだ。『ミラージュ』は、その十数年前の9世紀のバグダッドで、バシムが悪党と化す前の話を描く。バシムの声を担当したレバノン系カナダ人俳優リー・マジュドゥブは今年初め、アラブニュースに対し、このゲームの制作は「純粋に深い経験」だったと語った。文化的な意義は別として、『ミラージュ』はプレイしていてとても楽しかった。本シリーズの秘密や操作の基盤が、夢中になれる冒険にとって強固な土台となっている。 

『アラン・ウェイク2』 

開発者：レメディー・エンターテインメント 

2010年のカルト的ヒット作『アラン・ウェイク』の続編となる本作は、長い間待望されていたが、レメディーは見事に完成させてくれて、ほぼ全世界から高い評価を得た（主要な賞もいくつか受賞）。前作はアクションアドベンチャーゲームだったが、続編ではホラー要素が大幅に強化されている。ベストセラー小説家のウェイクが過去13年間、異次元に閉じ込められていたことが判明する。プレイヤーは、ウェイクとFBI捜査官のサガ・アンダーソン（ウェイクの小説に関連する一連の儀式殺人事件を捜査中）を交互にプレイしながら謎を解き、「ダーク・プレイス」を作り変えて、時間のループから逃れ、更にはモンスターにひどい殺され方をしないようにしなければならない。 

『バルダーズ・ゲート3』

開発者：ラリアン・スタジオ 

今年最高のファンタジーRPG（他に素晴らしい作品もいくつかあった）は、熱心なプレイヤーにとって（見事な声優の演技で命を吹き込まれた）素晴らしい物語の共同作者であることを実感されてくれる。開発者はしばしば、プレイヤーの選択がゲームのストーリーに影響を与えると主張するが、実際にはほとんど意味をなさないことが多い。しかし、このゲームはそうではない。人間関係の構築（良い意味でも悪い意味でも）に時間をかければ、その影響は本当に物事を変えていく。そして、プレイヤーとしての自由度は驚くほど高い。必要なものを盗んでこそこそするもよし、バーサーカー全開で行く手を阻むものすべてをハッキングするもよし、口説き落とすもよし、独り占めするもよし、敵を仲間にするもよし、塵にするもよし。非常に没入感があり、何度もプレイが可能なので、中毒性に対して何らかの警告が必要な程だろう。