
取り壊しの危機にあった東京都世田谷区の洋館「旧尾崎テオドラ邸」が、3月から漫画の魅力が感じられる新スポットとして生まれ変わる。オープンを前に8日、発表会が行われ、同邸保存プロジェクトを率いる漫画家の山下和美さんは「私たち漫画家が歴史をつなぎ、地域に愛される館として再スタートする」と話した。
木造2階建ての「旧尾崎テオドラ邸」は明治中期、尾崎行雄元東京市長の妻で翻訳家の尾崎テオドラ英子さんのために日本人の父が東京・麻布に建て、1933年に現在の場所に移築。2020年に解体予定だったが、山下さんや高橋留美子さんら漫画家有志の出資などで保存されることになった。
修復後は、漫画原画やイラストなどを展示するギャラリーとカフェ、ショップを併設。発表会に駆け付けた漫画家ちばてつやさんは「日本の漫画文化を発信する場所で、大賛成。第一歩として、とてもめでたい」と語った。
時事通信