チェンナイ:監督が低迷から抜け出して輝きを放つには、しばしばたった一本の作品が必要だ。ティム・バートン監督にとって、それは1988年の『ビートルジュース』で起こった。
この作品は、26歳のバートン監督にとって転機となり、大リーグへの階段を一気に駆け上がり、9月に続編『ビートルジュース Beetlejuice』を引っ提げて、現在閉幕中のベネチア国際映画祭に戻ってきた。
マイケル・キートン、ウィノナ・ライダー、ジェナ・オルテガといった大物俳優が出演するこの続編の最初のシーンのひとつは、イタリアのアイコン的存在であるモニカ・ベルッチが、幽霊のデローレス役で登場する。彼女はホッチキスで自分の体を固定し、ビージーズの「Tragedy」のサウンドトラックに合わせながら、死んだ男女の魂を吸い取っていく。グロいけど楽しい、ティム・バートンらしい作品だ。
映画は不器用なやり方で始まり、登場人物はまるでチェスのように配置され、重要な駒は分散している。続編では、ウィノナ・ライダー演じるリディア・ディーツが登場する。彼女は元ゴスティーンで、現在は超常現象を扱うテレビ番組を持つサイキック・メディエーターだ。
娘のアストリッド(オルテガ)は、母のビジョンは純粋な妄想だと信じており、すぐにキャサリン・オハラがリディアのナルシストな芸術家の継母役で戻ってくる。
キートンはタイトルにもなっている幽霊役を再び演じるが、前作ではもっとエキセントリックで魅力的だった。
バートン・ファンがハロウィーンの季節に楽しめるよう、ノスタルジーに浸りながらハイカラなホラーを振り返るというのが、この映画の狙いのようだ。
残念なことに、この映画は無気力で、意気消沈した感じで、魂がこもっていないように感じられる。元気があって賞賛に値する1988年の作品からはほど遠い。