政府は、新型コロナウイルスワクチンの接種証明をスマートフォン画面で表示できるようにする方針を固めた。事業者などがQRコードを通じて接種情報を読み取れる仕組みを検討。取得にはマイナンバーカードが必要で、年内にも発行を開始する。
デジタル庁が17日に示したデジタル版接種証明書の概要によると、接種証明を取得するにはスマホでアプリをダウンロード。マイナンバーカードを読み取り4桁の暗証番号を入力して申請し、電子交付される。スマホに表示されたQRコードには、氏名、接種歴、ワクチンのメーカーなどの情報が含まれる。
このほかに、飲食店やイベントなどの予約サイトを念頭に、インターネット上で事業者が接種情報を把握できるシステムもつくる方針。利用者は、予約時に接種券番号と生年月日を入力。事業者は国のシステムから、利用者の接種情報を把握できるようにする。同庁は自治体や事業者などから意見募集を開始しており、年内の実用化へ詰めの作業を進める。
新型コロナ対策をめぐり、政府はワクチン接種証明などを条件に行動制限の緩和を進める考え。10月中にも緊急事態宣言の対象地域以外で、緩和の実証実験を行う方向だ。
時事通信