東京:日本の捕鯨業界が人気が低迷している伝統的なタンパク源への関心を取り戻そうと試みる中、金曜日にナガスクジラの切り身が試食用に提供された。
日本の捕鯨会社の代表である所英樹氏は、東京の中央卸売市場で行われたイベントで、「若者が一度食べておいしいと気づけば、どんどん食べるようになるだろう」と語った。
「人々はナガスクジラに興奮している… 本当に美味しいんだ」と、トレードマークのクジラ柄の帽子とジャケットを身に着けた所氏はAFPに語った。
2019年以降、日本は国際的な圧力を受けて南極海と北太平洋での「科学目的」の捕鯨を断念した後、自国の海域で捕鯨を行っている。
捕獲対象はイワシクジラ、ミンククジラ、ニタリクジラに限定されていたが、今年、地球上で2番目に大きな動物であるナガスクジラが加えられ、8月1日に最初のナガスクジラが捕獲された。
所氏の経営する共同船舶は、ナガスクジラの味が需要を復活させ、9,300トンの「母船」のコストを回収する手助けになることを期待している。
心臓の塊、尾の切り身、脂身の塊など、鯨のほぼすべての部位が展示された。
国土の4分の3が山岳地帯で農業には不向きな日本では、古くから鯨を含む海産物が重要な食糧源となってきた。
他の肉類の輸入が増加するにつれ、鯨の消費量は約200倍であった1960年代から、現在では年間1,000トンから2,000トン程度に落ち込んでいる。
共同船舶は今週、同社にとって初めてとなるナガスクジラの捕獲の様子を撮影した映像を公開した。捕獲されたナガスクジラは体長が約20メートル(65フィート)近くあり、重量は少なくとも55トンあった。
ナガスクジラは国際自然保護連合により「絶滅危惧種」とみなされており、日本が捕獲を決定したことは自然保護活動家たちを警戒させた。
7月にグリーンランドで日本の逮捕状によりカナダ系米国人の反捕鯨活動家ポール・ワトソン氏(73)が逮捕されて以来、日本の捕鯨産業はさらに厳しい監視の目にさらされている。
ワトソン氏はシーシェパードの共同創設者であり、同団体のメンバーは2000年代と2010年代に日本の捕鯨船と公海上で追いかけっこを繰り広げた。
金曜日のイベントに訪れた山梨県でカフェを経営する岡田杏奈さんは、若い人たちに鯨肉をアピールするために、鯨肉をもっと魅力的なものにする使命を感じていると語った。
「鯨肉の刺し身や揚げ物は、古臭いイメージがあり、臭いというイメージがある」と、岡田さんはAFPに語った。
「人々がそれを食べておいしいと感じれば、人気は急速に広がるだろう」と彼女は言う。
「若い人向けに、例えばカジュアルでおしゃれで美味しいタコスなどとして販売すれば、すぐに人気が出ると思う」と彼女は言う。
また、学校の食堂で再び提供し始めたところもあるという。さらに、餃子など、鯨肉が目立たない商品も需要を伸ばす可能性がある。
試食会に訪れた東京の居酒屋で働く石井啓太氏は、肉の串焼きで有名な居酒屋で働いている。
「うちではニタリクジラを使っています。今日は他の種類のクジラ肉を探しに来ました」とAFPに語った。
「ナガスクジラはまた違った味でした。とてもおいしかったです」と語った。
AFP