マナール・エルバス

ドバイ：ドバイの着物＆アートスペース「CHI-KA」は、日本総領事館と共同で、日本のVRアーティスト関口あいみ氏と箏奏者谷口舞氏による唯一無二のパフォーマンスを水曜日に開催し、日本とアラブの文化を革新的な方法で橋渡しした。

このイベントは、伝統的な楽器とメタバースにおけるバーチャル絵画の並置を意図的に強調し、日本とUAEが新たな変化を受け入れながら、その伝統に感謝していることを反映している。

「先週の日曜日、2025年万博が開幕した。日本が脚光を浴びている今、私たちはここドバイで日本文化を広めるため、あらゆる機会を探っていきます」と在ドバイ日本国総領事館の今西淳総領事は語った。

13分間のパフォーマンスは、2016年からメタバースで絵を描き続けている関口氏が、アート空間を彼女自身のキャンバスに変えながらオレンジ色のストロークを優雅に描くところから始まった。彼女の背後にはVRヘッドセットからの景色が壁に映し出され、ゲストを彼女の壮大なワンダーランドへとテレポートさせた。

パフォーマンスが進むにつれて、彼女は影と様々な色によって傑作に深みを与え、アラビア書道を加えて更にゲストを魅了した。最後に、彼女は日本の富士山と桜を背景に加え、絵を完成させた。

「アラブと日本の伝統文化には、理屈を超えた魅力があります」と、アーティストはアラブニュース・ジャパンに語った。

「これらの文化をVR、AI、3Dスキャンなどのテクノロジーと組み合わせることで、次元を超えた新しい表現を探求しています」と彼女は付け加え、AIは進歩しているものの、文化に取って代わることはできないと語った。

さらに、谷口氏の箏は、ショー全体を通して、もうひとつの没入感を与えてくれた。関口氏が絵を描いている間、谷口氏の音楽はゲストを様々な時代の日本とアラブの音楽の旅へと誘った。

江戸時代の古典的な邦楽曲から始まり、「ラマ・バダ・ヤタサーナ」（アラブの最も象徴的な詩のひとつで、後にフェアリーズやレナ・チャマミヤンといった有名なアラブ人歌手によって演奏された）に素早く移行した。

演奏はゲストの期待を上回るもので、ゲストはショーの後、琴とVRペインティングを試してみたくなったという。

谷口氏は公演後、アラブニュース・ジャパンの取材に対し、「素晴らしい気分です。関口さんのような素晴らしいアーティストと共演できる機会は、そうそうあるものではないので、感謝しています」と語った。

「伝統的な要素と関口さんの未来的なアートを融合させたかった。私たちはともに日本文化を代表していますが、そこにアラビアの要素を入れようとしました。ラマ・バダ・ヤタサーナ』は、この地方の多くの人が知っているメロディだと思うので、それを選んだのです」と語った。

関口と谷口両氏はは先週、「フェスティバル・イン・ザ・パーク」の一環としてアブダビで別々に演奏した。前者は来週サウジアラビアで公演を行い、日本の人気子供番組「おはスタ」にレギュラーメンバーとして参加する予定であり、後者は週末にアブダビで開催される中東映画＆コミック・コンに出演する。