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山本香代: 卵の殻で美を創造する

山本香代氏のコンセプトは、本物の卵の殻に繊細な装飾を施すことで、生命の儚さと美しさを表現することである。
山本香代氏のコンセプトは、本物の卵の殻に繊細な装飾を施すことで、生命の儚さと美しさを表現することである。
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20 Apr 2025 07:04:53 GMT9
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アミン・アッバス

エッグアーティストとして20年以上の経験を持つ日本人アーティスト、山本香代氏は、現在サロンを経営する傍ら、カルチャーサロン教室の講師も務めている。

彼女は創作活動を通して、世界平和、貧困撲滅、そして世界中の人々を幸せにすることを目指している。アートを通してより良い未来を創造することを使命として、芸術活動を続けている。

山本氏はアラブニュース・ジャパンの取材に対し、2003年に体験レッスンでエッグアートに出会って以来、その魅力の虜になり、本格的に創作活動を始めたと語った。

「2013年からは、三重県四日市市でエッグアートサロンを主宰する傍ら、講師としても教えています。本物の卵の殻に繊細な装飾を施すことで、生命の儚さや美しさを表現することをコンセプトにしているのです。それぞれの素材の個性を大切にしながら、見る人の心を静かに揺さぶるような作品作りを目指しています」と山本氏。

「2015年の初個展を皮切りに、様々な場所で作品を展示するようになりました」

プロジェクトで直面した困難について、山本氏はこう語った: 「卵の殻は非常にデリケートな素材であるため、ひとつの失敗が作品の崩壊につながります。特に、接着と立体的なバランスの維持には高い集中力と経験が必要です。また、展示や販売の際に輸送中に割れてしまうリスクもあります」

また、「エッグアートは、卵という自然素材に新たな命を吹き込むアートです。大きな特徴は、創作の過程で素材の形や質感に敬意を払うことです。卵は生命の象徴であることから、優しさや希望といった感情を呼び起こし、見る人に豊かな感動を与えることができます」と語った。

山本氏の最新作は、未来への希望と愛をテーマにしている。制作中、彼女はパンデミックや戦争、貧困に苦しむ世界中の人々の明るい未来を祈った。作品には、愛を象徴するハート型にダイナミックにカットされた大きなダチョウの卵と、卵型の大理石のセンターピースがあしらわれている。天使のような金具、クリスタル、パープルのラインストーンで飾られたデザインは、ダイナミックかつラグジュアリーだ。

山本氏のインスピレーションの源は、四季の移ろい、日本の伝統文化(五月人形や雛人形など)、そして日本の工芸品にある。桜、梅、紫陽花、紅葉など、日常生活の中で季節の花や自然の風景を見に出かけ、感じた感動を作品にすることを大切にしているという。

また、「Life…」などのテーマ展を通じて、再生への祈り、日本の精神性とアートの融合を積極的に探求している。

ワールド・アート・ドバイ2025に初めて招待された日本人アーティストの一人である山本氏は、このイベントで様々な人々と出会えたことをとても嬉しく思うと語った。

山本氏の次の参加は、今年10月にパリで開催されるART SHOPPING PARIS 2025である。また、2025年には地方の美術展にも参加する予定で、その他にも多くのイベントや販売展に参加する予定だ。

「現在、日本の美意識を取り入れた『春夏秋冬』をテーマにしたシリーズを制作中で、季節ごとに発表する予定です」と山本氏は付け加えた。

山本氏はエッグアートを学びたい人にこう勧めている。「本物の卵の殻に触れてみて、その魅力と難しさを体験してほしい。デリケートな作品ですが、丁寧に向き合うことで、内なる集中力を高め、癒しを与えてくれる。根気よく続ければ必ず上達するので、その過程を楽しみながら、自由に制作を続けてほしい」

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