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『UFOロボ グレンダイザー』の歌手サミー・クラーク氏死去、享年73歳

レバノン出身の歌手サミー・クラーク氏は、40年以上にわたりアラビア語吹き替えの日本アニメのファンの間で知られている『UFOロボ グレンダイザー』や『宝島』のアラビア語主題歌で知られていた。
レバノン出身の歌手サミー・クラーク氏は、40年以上にわたりアラビア語吹き替えの日本アニメのファンの間で知られている『UFOロボ グレンダイザー』や『宝島』のアラビア語主題歌で知られていた。
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21 Feb 2022 01:02:14 GMT9
21 Feb 2022 01:02:14 GMT9

アミン・アッバス

『UFOロボ グレンダイザー』のアラビア語版テーマソングで知られるレバノン出身のシンガー、サミー・クラーク氏が73歳で死去した。

レバノンのメディアが日曜日に報じたところによると、彼は心臓の合併症を患った後、レバノンのアル・ルーム病院で亡くなったという。

故人は、グレンダイザーや『宝島』のアラビア語主題歌で知られ、40年以上にわたってアラビア語吹き替えの日本アニメのファンに名を知られたシンガーである。

1948年生まれのサミー・クラーク氏は、オペラのような歌声が特徴のシンガーでありミュージシャンであった。そのオペラのような声はレバノンのアーティストの中でも、特に外国の歌の分野で非常に重要視されていたものである。

クラーク氏は亡くなる前、70年代から80年代にかけて、そして今日に至るまで多くの人々の記憶に残る人気アニメ番組でどのような役割を果たしたかについて、アラブ・ニュース・ジャパンだけに話を聞かせてくれていた。また、日本のテレビアニメシリーズの楽曲制作を依頼された際に実感した、子供向けの音楽の重要性についても詳しく語っていた。

「子ども向け番組の曲を作る知識が全くなかったので、最初はためらいました。当時は、子供のパーティー用の歌や、そのほか子供向けの歌をレバノンでアラビア語やフランス語で歌ってみることを続けました」と、クラーク氏は語った。

クラーク氏は、テーマソングの制作過程について語るとき、クラーク氏は、どのような音楽が必要なのか適切なアイデアを得るために、録音前にシリーズのエピソードをいくつか見てもらうよう頼んでいたと説明した。

「番組のディレクターやプロデューサーから、堂々としたオペラ調の曲にしてほしいと頼まれました。そういうスタイルは私の声に合います」と付け加えた。「私は曲の歌詞と『UFOロボ グレンダイザー』のストーリー、そしてレバノン内戦中の我々の時代を反映した番組の真の意味を研究しました」

クラーク氏は、アニメ『UFOロボ グレンダイザー』における善対悪のテーマとメッセージに共感できたと語り、同アニメシリーズが特別なのは、人間の価値の重要性を強調しているためだと言及した。

「勇気と情熱を声に込めて歌いました。私のキャリアの新しい方向性への第一歩として、新しい飛躍となりました」とアラブ・ニュース・ジャパンに語った。

「ストーリーが好きでしたし、日本の歌の日本のパフォーマンスが大好きでした。日本の有名なシンガーで『UFOロボ グレンダイザー』を歌う、ささきいさお氏の歌い方が」とクラーク氏は付け加えた。

日本のアニメシリーズのために作られた曲のほか、アニメシリーズ『宝島』のアラビア語テーマソングでも知られている。

https://youtu.be/xTynrjLPjVE

「『UFOロボ グレンダイザー』や『宝島』が長年にわたり多くのテレビチャンネルやインターネットを通じて広まったことで、世界中のあらゆる世代の人々に、歌に込められたメッセージが届けられたのです」と、クラーク氏は語り、これらのテーマソングを歌うことにより中東に多くのファンを獲得したことに大きな誇りを示した。

「何よりも、40年以上にわたってテレビで放映され続けている名作アニメに愛着を持ってくれているファンの皆さんに、心から感謝しています。中東各地での私の公演に来てくれる人々の反応には驚かされます。これらの曲への愛を感じるのです」と語っています。

2018年、サミー・クラーク氏はUAEの有名作曲家イハブ・ダルウィッシュ氏と新作『UFOロボット・グレンダイザー・メドレー』を披露した。

ダルウィッシュ氏はアラブ・ニュース・ジャパンの取材に対し、このプロジェクトの裏話を聞かせてくれた。「グレンダイザーは私たちの魔法的で感傷的な子供時代を思い出させてくれます。私たちはいつもこのキャラクターをヒーローだと思っています。アニメーション、音楽、声など、さまざまなものが私たちの心に喜びと幸福感をもたらしてくれました。サミー・クラーク氏は、私たちが子供時代を連想させるヒーローの一人でした。彼の力強い声には独自の特徴があり、聞くと私たちはこの日本を代表するアニメキャラクターを思い出すのです」

2019年に開催されたサウジ・アニメエキスポで、クラーク氏は日本人シンガーのささきいさお氏、水木一郎氏と共に『UFOロボ グレンダイザー』の歌を披露した。このパフォーマンスによって、異なる文化が同アニメに対し持つ愛情が表現され、それらが一つになったのだ。

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