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チェロを胸に、サウジの音楽家が国内クラシック音楽シーンに旋律をもたらす

サウジアラビアのチェリスト、モハメド・アル・クトゥミ氏は、2019年初めにチェロの演奏を始め、2020年のロックダウン期間中、より頻繁に練習を行った。(提供)
サウジアラビアのチェリスト、モハメド・アル・クトゥミ氏は、2019年初めにチェロの演奏を始め、2020年のロックダウン期間中、より頻繁に練習を行った。(提供)
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07 Mar 2022 12:03:49 GMT9
07 Mar 2022 12:03:49 GMT9
  • モハメド・アル・クトゥミ氏は、「自分が愛する音楽を一般の人々と共有」できることをムハンマド・ビン・サルマン皇太子に感謝する

ディーマ・A・クデイル

ジェッダ:モハメド・アル・クトゥミ氏は、チェロを掴み胸に当てて、後ろにもたれる時、何か特別な感覚を覚える。「その音に耳を奪われるのです。他の楽器では聴くことも感じることもできない深みがあります」

42歳のアル・クトゥミ氏は、数少ないサウジ人チェリストの一人であり、サウジで発展しつつあるクラシック音楽シーンの一翼を担う。

彼は2019年初めにチェロの演奏を始め、2020年のロックダウン期間中、より頻繁に練習を行うようになった。

サウジアラビアのチェリスト、モハメド・アル・クトゥミ氏は、2019年初めにチェロの演奏を始め、2020年のロックダウン期間中、より頻繁に練習を行うようになった。(提供)

「チェロは単なる木製の楽器ではなく、新型コロナウイルスによるロックダウンの際に私の相棒となり、その時関係はより強固になりました」とアル・クトゥミ氏はアラブニュースに話した。

彼の音楽との付き合いは、大学時代に始まった。ジプシー・キングスというバンドをよく聴いており、それがきっかけでギターの弾き方を学んだ。

ギターの弾き方を身に着けた後、ピアノ、ウードと進み、最後にたどり着いたのがチェロだった。

アメリカのチェリスト、アダム・ハースト氏が、彼がこの楽器を手にする大きなきっかけとなった。

「彼の作品『Forsaken』を聴いたとたん、私の感覚は彼に奪われました。当時、私はドバイにいたので、すぐに楽器屋に行き、最初のチェロを手に入れました」

彼は、音楽は常にサウジ文化の一部であったが、「サウジ・ビジョン2030」の社会改革以前は、本格的な地位を得ていなかったと話す。

「今日と比べると、公の場で演奏するのは少し難しいことでした。私たちの愛する皇太子のおかげで、状況は360度変わりました。自分が愛する音楽を一般の人々と共有することができます」

プロの音楽家は1日に3〜4時間練習するべきだが、アマチュアのチェロ奏者である彼の場合、1日に大抵1〜2時間演奏する、とアル・クトゥミ氏は言った。「私はただ、感じたこと、心に響いたことを演奏しているだけです」と彼は話す。

チェロはイタリア発祥だが、大陸を越えて世界中で演奏されている。

「私自身は、クラシックやアメリカのポップスを演奏するのが好きで、自分のスタイルで即興演奏を楽しむことがほとんどです。アラブの曲も弾きますが、アラブ音楽の音階『マカーム』をチェロで弾くのは簡単ではないので、マスターするにはまだ時間が必要です」

アル・クトゥミ氏は、プライベートな音楽の集まりに何度も参加しており、最近ではリヤドの音楽ラウンジ「シロップ」でピアノとチェロを演奏した。「素晴らしい夜でした。近いうちに同じようなことをまたやりたいと思っています」と彼は話した。

サウジでは最近、さまざまな音楽機関や取り組みが立ち上げられている。

昨年11月には、国内初の公認音楽教育施設としてヤマハ音楽教室リヤド校が開校した。

文化省の音楽委員会は1月に「バイト・アル・ウード(ウードの家)」を立ち上げた。これは2023年にオープンが予定されている。

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