

アラブニュース・ジャパン
世界トップの画商の一つであるガゴシアンが、「An Arrow through History」と題されたバラエティーに富んだ展覧会において、日本人アーティスト村上隆氏のフィジカルとデジタルのアート作品を展示する。
この展覧会では、村上氏はファンに対して彼が思い描く現代アートの世界を提示することを狙いとしている。それは、単一のアート形式ではなく「未来派的な含意」によるものである。
2014年以来となるニューヨークのガゴシアンでの村上氏の展覧会を記念して、「An Arrow through History」展はガゴシアンでは初となるバーチャルリアリティーを取り入れ、マディソン・アベニューの976番地と989番地にあるギャラリーのデジタルレンダリングをフィーチャーする。この展覧会では、村上氏がRTFKTスタジオとのコラボレーションで開発したClone Xと呼ばれるNFTに基づいたペインティングやポートレイト、多くのスーパーフラット作品が披露される。Clone Xは、村上氏独自のモチーフを取り入れた3次元フィギュアとして開発されたNFTアバターのシリーズだ。
ガゴシアンで展示される予定の作品は、デジタルでモデリングされたNFT上の作品を、細部まで描き込まれた手描きのポートレイトや実物大の具象彫刻に変換し、観客に「メタバースのために創造されたアートのフィジカルな顕現」を提示することを狙う。
「村上氏のアイコンである花のモチーフMurakami. Flowersに対する村上氏自身による最新の解釈は、彼の影響力のあるスーパーフラット美学を、1980年代のビデオゲーム、特に任天堂のファミコンのゲームに登場するようなピクセルグラフィックへのノスタルジーを喚起するスタイルと結合させたものだ」とガゴシアンは述べている。
「An Arrow through History」展は5月11日から6月25日までニューヨークのガゴシアン・ギャラリーで開催される。
ガゴシアンはまた、ギャラリーがビットコイン・イーサ・USDコインによる支払いに対応することも発表した。これは暗号資産取引プラットフォームのコインベースとの提携により可能になった。
Clone X NFTコラボレーションのリリース後、デジタルアート作品を実体的な作品に変換することにインスパイアされたもう一つの展開として、村上氏とSteven Zoptoi氏(FTFKTスタジオCEO・共同設立者)は、Ryan Rehbock氏(クラウンコレクション設立者)に両者のコラボレーションを記念した4つのカスタムチェーンの作製を依頼した。
その結果、限定で製作されたデジタル生成コレクションの中の3Dキャラクターが身につけているものに似たチェーンが完成した。このチェーンは18金ホワイトゴールドのマイアミキューバンリンクチェーンで、一方の端にあしらわれた村上氏のアイコンである花はロックとして機能し、もう一方の端には村上氏のスタイルを模したアニメ的なRTFKTのロゴが付いている。チェーン上の両デザインはサファイアやトパーズといった天然の宝石で作られている。