
アミン・アッバス
アニメ美術監督の小林七郎氏がうっ血性心不全のため8月25日に89歳で死去した。
トムス・エンタテインメントの公式ツイッターページは「去る8月25日、アニメ美術監督の小林七郎さんがお亡くなりになりました。トムス作品では、『巨人の星』『ルパン三世 カリオストロの城』『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』『ガンバの冒険』等、多くの作品の制作にご尽力いただきました。深く感謝するとともに、心よりお悔やみ申し上げます。 」と投稿した。
アニメーターで作画監督の長谷川眞也氏(とある魔術の禁書目録シリーズ、美少女戦士セーラームーン、新世紀エヴァンゲリオン、少女革命ウテナ)は「『少女革命ウテナ』、『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』、『忘却の旋律』、『ウィンターガーデン』、さまざまな作品で素晴らしい美術を描いていただけました。本当にありがとうございました。」とツイートした。
幾原邦彦監督(アニメ『美少女戦士セーラームーン』シリーズ、『少女革命ウテナ』、『輪るピングドラム』を手掛けた)は「小林七郎さん。テレビの『少女革命ウテナ』、『劇場版ウテナ』。熱い打ち合わせの最中、時折見せてくれる笑顔が今も忘れられません。最後にお会いしたのは、のだめのOPでした。アニメ美術に小林イズムは永遠です。本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りします。」とツイートした。
武蔵野美術大学卒業後、小学校の美術教師を経て1964年に東映動画(現東映アニメーション)入社。1968年に小林プロダクションを設立。『ど根性ガエル』、『ガンバの冒険』、 『元祖天才バカボン』、『あしたのジョー2』、『ルパン三世 カリオストロの城』、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』、『のだめカンタービレ』、『宝島』、『剣風伝奇ベルセルク』などの作品で美術監督を歴任した。
1986年、日本アニメ大賞美術部門最優秀賞、2009年に東京国際アニメフェア功労賞を受賞。2011年には、文化庁映画功労賞を受賞した。
同氏は、2018 年 1 月にクウェートのクウェート近代美術館で 4日間、展示会を開催し、長年にわたる150本以上の作品を紹介した。また、展示会の3日間、「アニメ背景ワークショップ」を開催した。