

寺嶋眞秀君は、17世紀に遡る日本の舞台芸術、歌舞伎の舞台に4才の頃から既に数度上がっている。
しかし、5月に控える東京歌舞伎座での公演は、「尾上眞秀」としての初舞台となる。
彼は記者会見で「僕は小さなころから歌舞伎が好きでした」とフランス語と日本語で語り、いつかフランスでも舞台を務めたいと思っていると述べた。
寺嶋君は7日、黒の着物と灰色の袴の装いでフランス大使館でのイベントに出席し「お客様に舞台を楽しんでもらえるよう、一生懸命稽古に励みます」と語った。
歌舞伎は舞踊、ドラマ、音楽からなる舞台で、役者は全員男性で女性の役も男性が務める。
役者たちは、歌舞伎役者の家系出身者で、通常は子供のころから稽古を開始する。精巧な舞台セットで華麗な衣装やかつらを身につけ、濃い化粧を施して舞台にのぞむ。
寺嶋君の母は、政府から国宝に認定された七代目尾上菊五郎の娘で女優の寺島しのぶ氏。
父はフランス人アートディレクターである。
フランス系アメリカ人を父に持つとされる市村羽左衛門が1878年に歌舞伎役者の家に養子入りした例があるものの、正式に二重国籍者が歌舞伎役者となるのは今回が初めてである。
寺嶋君の母は、弟が歌舞伎役者であるものの、彼女自身は性別のために歌舞伎役者になる資格がなかった。
火曜日、寺島しのぶ氏は自分も夫も歌舞伎役者ではないが、彼女の息子は「私の父や弟から支援を受けています」と語った。
寺嶋君のかつての夢はサッカー選手になることだったが、今は違うという。
彼は「祖父のような喜劇役者になりたいです」と述べた。
AFP