
モスクワ時事:第45回モスクワ国際映画祭の授賞式が27日夜(日本時間28日未明)行われ、コンペティション部門で常間地裕監督(25)の「この日々が凪(な)いだら」に出演した瀬戸かほさん(29)が最優秀女優賞を受賞した。式に出席した常間地監督によると、瀬戸さんは「お芝居をやっていて良かった」と語った。
モスクワ国際映画祭は世界四大映画祭の一つに数えられる。常間地監督は、手掛けた作品が同映画祭で受賞した最年少の日本人監督となる。
映画祭では、常間地監督と主演俳優のサトウヒロキさん(28)がレッドカーペットを踏んだ。サトウさんから受賞の連絡を日本で受けた瀬戸さんは「うそでしょ」と喜び、泣いていたという。
常間地監督は「役者が評価されるのは監督としてもうれしい」と記者団にコメント。「作品は瀬戸さんをはじめみんなで作った」と出演者らをねぎらい、帰国後に共に祝いたいと感想を述べた。朗報は「自由にやらせてくれた両親にも伝えたい」と笑顔を見せた。 「この日々が凪いだら」は、常間地監督が21歳で撮り始めた初の長編。昨年2月に日本で公開された。上京して建設現場で働く大翔(サトウさん)、生花店開業を夢見る双葉(瀬戸さん)を中心に、平成から令和に変わる時代と家族の価値を描いた。
時事通信