
ドバイ:UAE初のデジタルアートスペースであるシアター・オブ・デジタル・アーツ(TODA)が、オランダの画家ヴィンセント・ファン・ゴッホの視点から日本を紹介している。
「今回の展覧会では、ゴッホと日本美術のつながりに焦点を当てることにしました。ゴッホのアートを愛する人々の間でも、彼がフランス南部に移住した際、自身の様式を模索していたことはほとんど知られていません。ゴッホは、非常に特徴的で同時代の他の印象派画家とは異なる大変素晴らしい様式で有名です。この様式は、日本美術や浮世絵の大きな影響を受けて形作られたものです」と、TODAドバイのCEOであるダリア・プロダビッチ氏は『アラブニュース・ジャパン』の独占取材に対して語っている。
浮世絵とは、著名な舞台俳優、都市での暮らし、および美しい風景の間を行く旅を描いた、日本の木版画や絵画の様式のことだ。
日本が1800年代に西洋との直接貿易を正式に再開した後、西洋では日本の美術様式の人気と影響力が急速に広がり、フランス人が後にジャポニスムと呼ぶことになった時代が到来した。
TODAの展示では、デジタル展覧会にとどまらず、究極に日本的な体験ができる体験学習やクラスも開催されている。
日本の華道のマスタークラスや茶道体験など、別の時代と場所にスリップしたかのような、忘れられない体験ができる。
シークレットルームでは、まさに『ナルニア』のように、完全に没入型の360度アートが展示されており、素晴らしいアートの中に入っていくという魔法のような体験ができる。
「シークレットルームでは、古典的な日本の伝統的な美術から着想を得ている現代の日本のアーティストの作品を展示している。非常に瞑想的で興味深い作品だ」と、プロダビッチ氏は付け加えた。
ゴッホがフランス南部に移住した後、弟に送った数多くの手紙の内容からは、ゴッホが日本美術に感銘を受けたことがはっきりとわかる。世界の見方が変わった、世界を日本的な視点で見るようになったと、綴っているのだ。
「ゴッホが日本美術を模倣したという言い方は不適切ですが、その特定の要素、例えば空間構成、鮮やかな色彩、自然への細部への注意、装飾的な筆致などから影響を受けていました」とプロデヴィッチ氏は述べた。
TODAの展示は、大きく分けて2パート構成になっている。前半では、ゴッホの絵画を彼自身の言葉を通して紹介することで何に影響されたのかを明らかにし、後半では、北斎などの最も有名な浮世絵作家のうち6人の作品を展示する内容だ。
TODAの展示は最終日の9月30日まで、究極の日本を360度あらゆる視点から全力で魅惑的に描き出し続ける。