
財政に関するG20の公式声明に気候変動への言及が盛り込まれたのは今回が初めてであると、関係者の一人は言う。
公式声明は日曜日の朝、G20高官により完成された。
リヤド:世界で最も経済規模が大きい20カ国(G20)より派遣された財務官が日曜日、リヤドで会合を開き、公式声明の最終案の文言について合意したとG20の外交関係者は伝えた。公式声明に気候変動への言及が盛り込まれたのは今回が初めてであるという。
最終的に合意された文言には、米国の反対を押し切り、財政安定化に対する気候変動の影響について金融安定理事会が実施した調査への言及が残された。ただしグローバルな経済成長への下振れリスクのリストから、気候変動は削除された。
共同声明の冒頭からは削除されたが、G20による財政に関する公式声明に気候変動への言及が盛り込まれたのは今回が初めてであると、関係者の一人は言う。
G20の財務大臣および中央銀行総裁は、サウジアラビア王国の首都で会合を開き、新型コロナウイルスの拡大を含むグローバルな経済的課題を議論する。
公式声明は日曜日の朝、G20高官により完成された。最終的な文言をただちに入手することはできなかった。
G20外交関係者2名の話によると、当初提案されていた文言に対して米国政府が反対し、各国の代表者で折衷案を作成した。当初の案では、「環境の安定性と関連したマクロ経済的リスク」が下振れリスクのリストに含まれていたという。
公式声明は今年と来年のグローバルな経済成長はやや加速すると予測した一方で、地政学的要因や根強い貿易摩擦、政策の不確実性などによる下振れリスクが、こうした見通しに影を落とす可能性があるとした。
Reuters