
自動車大手8社が30日発表した2023年度上半期(4~9月)の国内生産台数は、合計で前年同期比18.9%増の415万台だった。コロナ禍の収束を受けて需要が増えるとともに、半導体不足が和らいだことで供給態勢も整った。ただ、コロナ前の19年度同期の水準(約458万台)には届いておらず、回復は道半ばだ。
国内生産は、「カローラ」などの売れ行きが好調だったトヨタ自動車が31.5%増の169万台と急回復を示した。コロナ禍からの反動増を背景に日産自動車、ホンダ、マツダもそろって10%以上の高い伸びとなり、仕入れ先で火災が発生したダイハツ工業を除く7社が増加した。
海外生産は北米やカナダがけん引して2割程度の増加となったSUBARUや、「MAZDA3」などが好評だったマツダなど5社がプラスとなった。中国での不振が響いた三菱自動車が8.5%減、パキスタンで減産となったスズキが2.1%減となったものの、全体では2.6%増の848万台。国内と海外を合わせた世界生産は、7.4%増の1263万台だった。
9月単月では8社合計の国内生産が13%増、世界生産は2.3%増となった。
◇23年度上半期の自動車8社の生産台数
国 内 海 外 世界計
トヨタ 1,692,539 3,365,709 5,058,248
( 31.5) ( 5.2) ( 12.8)
ホンダ 318,525 1,658,046 1,976,571
( 11.4) ( 5.5) ( 6.4)
日産 354,428 1,308,510 1,662,938
( 38.7) (▲ 3.9) ( 2.8)
スズキ 472,155 1,131,120 1,603,275
( 4.8) (▲ 2.1) (▲ 0.1)
ダイハツ 369,459 397,430 766,889
(▲ 4.7) ( 0.2) (▲ 2.2)
マツダ 399,057 193,834 592,891
( 18.6) ( 16.4) ( 17.9)
SUBARU 320,215 172,961 493,176
( 13.2) ( 21.2) ( 15.9)
三菱自 229,251 255,804 485,055
( 10.4) (▲ 8.5) (▲ 0.5)
合 計 4,155,629 8,483,414 12,639,043
( 18.9) ( 2.6) ( 7.4)
(注)カッコ内は前年同期比増減率%、▲はマイナス
時事通信