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COP28会期終了を前に830憶ドル超を投ずる決定

COP28は11月30日から12月12日までドバイで開催中(シャッターストック)
COP28は11月30日から12月12日までドバイで開催中(シャッターストック)
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12 Dec 2023 10:12:33 GMT9
12 Dec 2023 10:12:33 GMT9

リヤド:開催中の国連気候変動枠組条約締約国会議は、気候関連の取り組みに830億ドル超をあてることを約した。その中には、地球温暖化の影響に最も苦しんでいる発展途上国への損失損害支援基金7億9,200万ドルも含まれている。

上記総額は持続可能性を保証するための技術利用に特化した5億6,800万ドルも含み、さらに後発開発途上国基金にも1億2,930万ドルが配分されている。

COP28ではまた、適応基金に1億3,400万ドルを配分し、特別気候変動基金には3,100万ドルを割り当てた。

損失損害基金は昨年シャルム・エル・シェイクでのCOP27で初めて発表されたが、富裕国と開発途上国が基金の重要部分について何とか合意したのは、2023年ドバイ会議の数週間前にすぎない。

今年のCOP28では、11の誓約と宣言が発信され、その中には史上初の食料システム変革と健康に関する宣言や、再生可能エネルギーと効率性に関する声明、大量排出産業の脱炭素化に関するイニシアチブもあった。

会議のプレスリリースでは、基金への取り組みを「気候対策の新時代を先導するものだ」と説明している。

また、UAEはポジティブな気候対策を推進するための触媒基金300億ドルの提供開始を宣言し、世界銀行は2024年と2025年に向け、気候関連プロジェクトへの資金提供の年間90億ドル増額を公表した。

同様に、複数の多国間銀行が気候対策に累計で226億ドルの増額を発表した。

さらに、約130か国が世界再生可能エネルギー・エネルギー効率誓約を支持し、153か国が農業・食料・気候に関するCOP28 UAE宣言を承認した。

加えて141か国が気候と健康に関するCOP28 UAE宣言を是認し、66か国が世界冷房誓約を支持した。

声明によれば、水素および派生物に関するCOP28 UAE宣言は37か国の承認を得た。

会期中、石油およびガス脱炭素憲章が、世界の石油産出量の40%を占める52の企業から支持を得た。

COP28は11月30日に開幕し、初めて石油・ガス企業が参加して、排出を削減し持続可能性を確実なものにする方策を探った。

会議初日、議長のスルターン・アル・ジャーベル氏は企業が気候サミットに参加したことを賞賛した。

「主催者は積極的に石油・ガス企業を巻き込む選択をしました。多くの議論があり、困難なものでした。しかし今日、それら企業の多くが2030年までにメタン排出をゼロにすることを初めて約束しています。さらに今や、多くの国営石油企業が2050年までにネットゼロとする目標を初めて採択しました」とアル・ジャーベル氏は述べた。

開催中のサミットは12月12日に終了するが、国際協力を確実なものにし、パリ協定で概要決定したゴールを実現することを目ざしている。

パリ協定は2015年に成立した気候変動に関する国際条約で、締約国は地球の温度を産業革命前の水準から摂氏1.5度の上昇に抑えるために努力することを義務付けられている。

会期半ばの12月8日、アル・ジャーベル氏は開催中のドバイでのサミットはゲームチェンジャーとなる可能性があり、会議の成果について「期待が持てる」と語った。

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