
安倍晋三首相は12日、黒田東彦日銀総裁と首相官邸で約1時間会談した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、株安や円高が進行するなど混乱が広がる金融市場の動向や世界経済への影響について話し合った。会談後、黒田総裁は記者団に対し「市場の状況を十分注視しつつ、必要に応じて適切な手段をタイムリーにちゅうちょなくやっていく」と述べた。
日銀による市場への潤沢な資金供給や、上場投資信託(ETF)買い入れなどが念頭にあるとみられる。日銀は18、19の両日、金融政策決定会合を開く。
首相と日銀総裁は定期的に意見交換しており、前回は昨年9月12日に行われた。政府は新型コロナの緊急対応策第2弾を決めたばかり。景気の大幅悪化を食い止めるため、日銀と連携して対応する構えだ。
時事通信社