
パリ: フランスの高級ブランドグループであるLVMHが日曜日に、国内にある3カ所の香水・化粧品工場で消毒用ハンドジェルの製造を開始し、コロナウイルス感染拡大と闘う国内の病院に配布すると述べた。
3カ所の工場で日頃生産している通常のクリスチャンディオール、ゲラン、ジバンシィの香水や化粧品に取って代わり、今週中にも12トンを製造することになる。
それらは「無償で」フランスの保健当局、特にパリ市内にある39の公立病院に配布されると同グループは述べた。
「これほど早急に動いてくれたことに対してLVMHには感謝したいと思います。彼らは土曜夜9時(グリニッジ標準時の20時)にオファーを申し出てくれて、日曜日には最終決定を下してくれました」とパリ公立病院連合のマルティーヌ・イシュ会長はAFP通信に語った。
パリ公立病院はまだジェルを切らしてはいないものの、供給量は「逼迫している」とパリ病院システムの広報担当者は述べ、他の企業も補給品の寄付が可能であると申し出ていることを付け加えた。
新型コロナウイルスへの感染懸念からフランス中でハンドジェルを求めて人々が殺到しており、多くの薬局が客1人につき小型ボトル1本の制限を設けている。
この機に儲けようとする小売業者がいるとの報告を受け、政府は価格を制限する布告を発令し、現在は100mlのボトルが上限3ユーロ(3.30ドル)で購入できる。
フランス当局は流行を抑えるさまざまな措置のなかで徹底した手の洗浄を勧めており、国内の製造業者たちは高まる需要に応じるべく作業員を新たに雇い入れていると言う。
AFP通信