
ソフトバンクグループのCEO孫正義氏は、この度マスク生産に着手した中国の電気自動車メーカーBYD社との合意に達し、月間3億枚のマスクを日本への供給のために確保したと表明した。
ソフトバンクが提供するのは異なる2種類のマスクで、先立っては、新型コロナウイルス感染拡大に対抗するため立ち上がった政府「マスクチーム」との連携のもと、医療関係者用に供給を開始してゆく、と孫氏はTwitterで明かした。
供給不足への対処は日本政府の喫緊課題であり、来週には洗って繰り返し使える布マスク2枚を全世帯へ配布する。その対策はソーシャルメディアを中心に不十分だとして大いに批判の的となっている。
また政府は、国内での使い捨てマスク7億枚生産体制も目指している。自身が長らく中国企業との協業や投資を行ってきた経緯がある孫氏は、BYD社がマスクの新たな生産ラインを増設すると伝えた。
BYD社の広報担当者は、同社の生産能力が1日あたり1500万枚に達しており、ソフトバンク社への供給に合意していることを認めた。内訳は、微粒子の捕集が可能なN95マスク1億枚と、通常のサージカルマスク2億枚である。
コロナウイルスの感染拡大は孫氏がTwitterで再び活発に発言するきっかけとなった。Twitterを通じて彼が訴えてきたのは、日本の対応が専門家よりも政治家に主導されることへの危惧であり、ユーザー投票の機能を利用して国民の声を集めるなどし、政府のソーシャルディスタンス対策強化を促した。
ロイター通信