
ソフトバンクグループは30日、2020年3月期の連結純損失(赤字)が9000億円に拡大するとの見通しを発表した。共用オフィス「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニーへの金融支援に伴う損失が拡大。13日に発表した予想(7500億円の赤字)を下方修正した。1兆4111億円の黒字だった19年3月期から大幅な赤字に転落する。
通期での赤字は05年3月期以来15年ぶり。1981年の創業以来、最大の赤字幅となる。
ソフトバンクG本体がベンチャー企業などに出資した案件で、8000億円の営業外損失を見込んでいたが、これが1兆円超に拡大する見込みとなった。このうちウィー関連の損失は7000億円に上る。
20年3月期の連結売上高と営業損益の見通しは変えていない。通期決算は5月18日に発表する。
ソフトバンクGは13日、本体の投資損失に加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界的な株価下落を受けて傘下の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通じた投資でも約1兆8000億円の損失が発生すると発表。20年3月期の連結売上高を前期比36%減の6兆1500億円、営業損益は1兆3500億円の赤字、純損益は7500億円の赤字と予想していた。
JIJI Press