
日銀は1日、追加金融緩和を決めた3月16日の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。新型コロナウイルスの感染拡大について、何人かの政策委員は「深刻な影響を及ぼしつつある」と警戒感を示した。「わが国の景気はこのところ弱い動きとなっている」との見方から、「金融緩和を強化することが適当だ」との認識で一致した。
3月は新型コロナ感染拡大への懸念から株価が乱高下した。複数の委員は「金融市場の不安定な状況が続けば家計の心理や企業の投資姿勢が急速に慎重化するリスクがある」と指摘した。
同会合は同月18、19日に予定していた日程を繰り上げて開催。企業金融支援のための新たな資金供給の導入や、上場投資信託(ETF)などの資産購入拡大を決めた。会合では、複数の委員から「政府による休業補償などの支援策が期待される」との意見も出た。
JIJI Press