アラブニュース

リヤド：アラブ首長国連邦(UAE)中央銀行は木曜日、同国通貨の新しいシンボルを現物とデジタルの両方で発表、世界有数の金融センターとしてのUAEの地位を強化する重要な一歩を踏み出した。

国営通信WAMによると、新たに発表されたディルハムのシンボルは、英語の「D」からインスピレーションを得ており、金融の安定性を表す2本の水平線が特徴となっている。また、このデザインはUAEの国旗にちなんだもので、国家の誇りと回復力を象徴している。

このシンボルはディルハムの世界的な象徴として機能し、国際市場でUAEの通貨を促進する。

このシンボルの発売は、UAEがFXグローバル・コードを採用したことと時を同じくしており、UAE中央銀行はアラブ地域で初めてこの重要な枠組みに参加した中央銀行となる。

FXグローバル・コードは、外国為替市場におけるベスト・プラクティスと倫理基準を促進することで有名であり、今回の措置は、金融取引における誠実さと透明性に対するUAEのコミットメントをさらに強化するものである。

UAE中央銀行は、現物ディルハムと並んで、2023年に開始された金融インフラ変革プログラムの中核的な取り組みであるデジタル・ディルハムの発行と流通を進めている。

デジタル・ディルハムは、UAE国旗の色を取り入れた円形のデザインが特徴で、進化する金融情勢における国家の誇りと現代性を強化する。

UAE中央銀行のハーレド・ムハンマド・バラマ総裁は、この変革のステップに対する意気込みを語り 「本日、UAEの国家通貨の新しいシンボルとデジタル・ディルハム・ウォレットのデザインを発表できることを誇りに思う」

「ブロックチェーン技術に基づいて構築されたデジタル・ディルハムは、金融の安定性を高め、インクルージョンを改善し、弾力性を高め、金融犯罪に対抗するのに役立つと期待されている」と述べた。

同氏はさらに、デジタル・ディルハムは、コストを下げ、国際市場へのアクセスを拡大する一方で、新たなデジタル商品やサービスの創出を可能にすることで、金融セクターのイノベーションを推進することになると強調した。

デジタル・ディルハムは、銀行、両替所、フィンテック企業、その他の金融サービス・プロバイダーなど、認可を受けた金融機関を通じて利用できるようになる。デジタル・ディルハムは、物理的な通貨と並ぶ普遍的な決済手段として法的に認められ、デジタル取引と伝統的な取引の両方にシームレスな体験をもたらす。

デジタル・ディルハムの主な特徴は以下の通り：

トークン化： この革新的なプロセスは、デジタル資産への分数化されたアクセスを可能にすることで、流動性を向上させ、金融包摂を強化する。

スマート・コントラクト： デジタル・ディルハムはスマート・コントラクトの利用を促進し、複数当事者の合意や条件付き債務を含む複雑な取引の実行を自動化し、即時決済を可能にする。

デジタル通貨をサポートするため、UAE中央銀行はその発行と流通のための強固で安全なプラットフォームを開発した。このプラットフォームには、使いやすいデジタル・ディルハムウォレットがあり、小売・卸売決済、国境を越えた送金、引き出し、トップアップなど、幅広い金融取引に対応できるよう設計されている。また、業界のベストプラクティスに準拠し、アクセスのしやすさと便利なユーザーエクスペリエンスを保証している。

UAEがデジタル経済をリードし続ける中、デジタル・ディルハム・プラットフォームは、新たな金融ニーズに適応するよう設計されており、革新的なソリューションを促進し、デジタル決済におけるグローバル・リーダーとしての地位を強化している。