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ドバイのICD、パンデミックの悪化をきっかけに「調整」に直面

21 May 2020
王冠の宝石:ドバイのホテル「アトランティス・ザ・パーム」は、ICDのポートフォリオの中でも注目度の高い物件の一つだ。(Shutterstock)
王冠の宝石:ドバイのホテル「アトランティス・ザ・パーム」は、ICDのポートフォリオの中でも注目度の高い物件の一つだ。(Shutterstock)
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Updated 21 May 2020
21 May 2020

フランク・ケイン

ドバイ: 首長国で最も価値のある資産のいくつかを保有している政府系ファンドのドバイ投資公社(ICD)は、コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた景気後退をきっかけに事業を「調整」することになっている。

ウイルス騒動以前、ICDは、エミレーツNBD銀行をはじめとする銀行・金融事業に牽引され資産は過去最高の1兆1200億ディルハム(3048億6000万ドル)、利益は15%増の250億ディルハムを達成したと、2019年度の業績が好調であったことを発表していた。

株主であるドバイ政府に180.8億ディルハムを渡しているが、これは昨年より11%近く多い。

しかし、エグゼクティブディレクター兼CEOのモハメド・アル=シャイバニ氏は、今年の見通しはあまり良くないと警告した。

「2020年は、COVID-19の危機をきっかけに大きな混乱が発生しているため、健康危機が収まったときに競争力を維持できるように事業を調整することに重点を置いています」と彼は述べた。

ICDはエミレーツNBDとエミレーツ航空事業に加えて、ドバイのビジネスシーンの王冠にある宝石のような資産をいくつか保有している。不動産グループEmaarへの出資を通じ、ICDはブルジュ・ハリファやドバイ・モール、パーム・ジュメイラのアトランティス・リゾートやその他のホテル資産などのホスピタリティ関連の資産をポートフォリオに含めている。

産業部門では、ICDはENOCの石油・ガス事業、UAEのアルミ加工事業の権益を保有している。また、首長国連邦の2つの証券取引所や、ドバイの利益の高いフリーゾーンを含む様々な小売・貿易事業も所有している。

アナリストの中には、これらの資産はパンデミックに端を発した景気後退に対して脆弱である可能性があるとの見方もある。エミレーツ航空は本格的な営業の再開時期を検討中で、ドバイのホテルやモールは、世界のロックダウンによって首長国の繁忙期に観光客が不在になるなどと深刻な影響を受けている。

しかし、アル=シャイバニ氏は次のように述べている。「私たちは、ドバイの繁栄のために、ICDの事業が長期的に持続可能なリターンを提供できると確信しています」

石油・ガス収入の減少と交通機関からの収入が「わずかに」減少したことが原因で、収入は1.9%減の2280億ディルハムとなっていたが、それでも2019年の収益は改善し、大幅な成長を見せていた。

銀行・金融サービス事業は、昨年ロンドンで開催されたネットワーク・インターナショナルの新規株式公開による収益が後押しとなり、過去最高益を計上している。この業績には、昨年エミレーツNBDに買収されたトルコの金融グループ、デニズバンクも初めて貢献している。

アル=シャイバニは、「2019年、世界経済が直面している大きな課題と、それが当社の事業に与えた影響を考えると、ICDは非常に堅実な業績を達成しました」と付け加えた。

「当社の事業活動の多様化と、変動の激しい市場での回復力は、前年同期比で安定した業績を達成するための大きな要因となっています」

「さらに、ICD が達成した資産は1 兆ドル(UAEディルハム)を大幅に超えており、主要事業の継続的な成長と事業規模を反映したものとなっています」

ICDによると、純資産が27.5%と大幅に増加したのは、主にトルコの銀行を組み入れたこと、リースの評価に関する新しい会計ルールを導入したこと、そして事業の成長によるものだという。

負債も35.6%増加している。またトルコの買収も反映して、純資産価値は251億ディルハムに達した。

ドバイの銀行家は、ICDが今年後半に国際債券市場に参入するための有力候補になる可能性があると推測している。

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