
ケルン:自宅でも外出先でも遊べるゲーム機、ニンテンドースイッチ2が6月に発売されたことは、マイクロソフトがXboxの携帯機版で勝利を目指す新たな携帯機競争の到来を告げるものだ。
目の肥えたハードコアゲーマー向けの選択肢として、マイクロソフトのXbox ROG Allyコンソールが、ドイツ・ケルンで開催されているゲームズコム見本市の数十万人の来場者に試用されている。
米ハイテク大手は、このデバイスは10月16日から発売されると発表したが、価格はまだ明らかにしていない。
台湾のハードウェア大手Asus社との提携によって生まれたこの携帯ゲーム機は、中央のスクリーンと、おなじみのXboxコントローラーと同じ配列のジョイスティック、トリガー、ボタンを備えた2つのサイドグリップを備えている。
コンソール開発を統括するマイクロソフトのジェイソン・ロナルド副社長は記者団に対し、「我々は、人々が好きな場所で好きなようにプレイできるよう、デバイスのエコシステム全体を中心に設計・構築している」と語った。
マイクロソフトの家庭用ゲーム機の売上は減少し、定額制ゲームサービス「Game Pass」も多くのプレイヤーを納得させるまでには至っていない。
7週間で580万台を販売したスイッチ2の発売時の驚異的な数字は、他の業界関係者をうならせている。
しかし、データ会社アリニア・アナリティクスのリース・エリオット氏はAFPに対し、「スイッチ2には、マリオやゼルダのような任天堂の人気フランチャイズのファンを取り込む、他にはないゲームがある」と語った。
携帯ゲーム機の分野でマイクロソフトの最大のライバルは、代わりに別のアメリカ企業だ:ゲームプラットフォーム「Steam」を運営し、携帯ゲーム機「Steam Deck」を提供しているバルブ社だ。
Valve社によると、2022年にSwitchとは異なる市場を狙ったSteam Deckが発売されて以来、同デバイスの売上は数百万台に達しているという。
ROG Allyと同様、Steam DeckはパワフルなゲーミングPCに代わる外出用デバイスとして考案された。
マイクロソフトはこのポータブル機で、「すでにXboxや潜在的にPCを所有している人々」をターゲットにしていると、専門サイト「The Game Business」の創設者クリストファー・ドリング氏は述べた。
「これの大きな目標はエンゲージメントだ。「プレイヤーにもっとゲームをプレイしてもらうことができれば、リビングルームでゲーム機から離れていても、ゲームに費やす時間とお金を増やすことができる」。
エリオット氏は、ポータブル機は既存のゲーム機を「補完する」機器であることに同意した。
2011年に発売されたPlayStation Vitaが、7,600万台を売り上げた2004年発売のPlayStation Portableの成功に及ばなかったためだ。
ソニーはVitaの販売台数を明らかにしていない。
しかし2023年後半、ソニーは新しい「プレイステーション・ポータル」を発表し、携帯ゲーム機に再び足を踏み入れた。
正式な販売台数は不明だが、業界関係者の中には、このデバイスの販売台数を200万台程度と見積もっている者もいる。
ゲームデータ会社CircanaのMat Piscatella氏は、「リモートプレイは、まだユーザー全体のごく一部に過ぎないが、成長しつつあり、将来的に大きな可能性を秘めている」と述べている。
ゲームメディアはすでに、将来のプレイステーション6のポータブル版に関する噂で盛り上がっている。
AFP