
12日午前の東京株式市場では、新型コロナウイルスの感染「第2波」や景気回復の遅れへの懸念から幅広い銘柄で売りが膨らんだ。日経平均株価は大幅に続落し、下げ幅は一時前日比600円超となった。午前の終値は341円77銭安の2万2131円14銭。
国内では新型コロナ感染拡大による景気低迷が長引くことへの懸念が根強い。米国の一部では感染拡大の勢いが増しており、経済活動が再び停滞することへの不安も広がる。
内外株式相場は、世界的に経済活動が正常化に向かうとの見方から、5月下旬以降、期待先行で急速に上昇してきた。市場では「過熱感から売りが出やすい」(国内証券)との声や、「国内ではコロナ後を見据えた前向きな政策が乏しいことも売りを招いている」(大手証券)との指摘が出ている。
12日午前の東京外国為替市場の円相場は小幅に上昇し、1ドル=106円台後半で推移した。景気の先行き懸念から安全資産とされる円を買う動きが見られた。午前11時現在は106円83~83銭と前日比10銭の円高・ドル安。
JIJI Press