
東京:日産自動車は金曜日、需要減を理由に日本の3つの組み立て工場でさらなる生産シフト削減を行うと発表した。新型コロナウイルス感染拡大による販売の落ち込みからの回復が立ち遅れるなかでの削減となる。
ロイターは今回の日産の削減について、金曜日の午前に独占報道を行った。複数の関係筋の言葉を引用した。
日産は自社Webサイトで声明を発表し、6月29日~7月31日まで、九州の生産拠点の1つで夜勤をすべて取り止めると述べた。さらに、もう1つの九州工場での夜勤は7月20~31日まで取り止めるとした。
これに加え、神奈川県追浜市の工場でも7月に2日間、生産を中止し、栃木県の工場は来月8日間休業になると声明で述べた。
日産の工場では通常、週末を休業日とする。
関係筋がロイターに伝えたところによると、追浜工場での夜勤も6月下旬から取り止めになるという。
日産の広報担当者によると、現時点で追浜工場での夜勤は予定されていないという。
今回の日産の生産削減は、今年前半に多くの国でウイルス蔓延対策としての自動車工場閉鎖が続き、世界の自動車業界が需要の激減にあえぐなかでの措置となる。日産は2月から、中国を皮切りに国内外での生産量を大幅に削減している。
ウイルス集団発生以前から売上と収益性が悪化していた日産は、コロナ禍の打撃を特に大きく被ることになった。 先月には11年ぶりの赤字転落を受けた積極的なリストラ計画を発表している。
今回の生産削減は九州工場にとって、さらなる大打撃となる。同工場の生産の大半が海外へ輸出される。
同工場では日産がベストセラーとするクロスオーバーSUV「ローグ」を製造しているが、同車の売上は今年の改良新型モデル発売計画を前に伸び悩みをみせている。
ロイター