
日本株式市場は、小幅続伸して取引を終えた。米景気指標の改善による昨夜のNY株式市場の上昇を追う形となった。一方でコロナウイルス感染急増への懸念が上値を抑えている。
日経平均株価は正午までに0.12%高の22,576.63円となり、値上がり銘柄数は76、値下がり銘柄数は142だった。
NY株式市場 主要3指数は、続伸して引けた。景気指標の改善と、一段の景気刺激策への期待が急速な回復への期待感を後押しした形だ。
6月の米製造業・サービス業の縮小ペースは、企業の営業再開で緩やかになった。一方5月の新築住宅販売は16.6%増となり、これまで予想されていた2.9%増を大きく上回った。
しかし、米国で6月21日までの1週間に発生したコロナウイルスの数が前週比25%増加したことや、ロイター通信が発表した中南米での死亡者数が10万人を超えたことは、センチメントを圧迫する材料となっている。
電気機器メーカーはジーエス・ユアサコーポレーションが2.87%上昇するなど好調で、主要指数で2番目に上昇率が高かった。
電源機器メーカーの富士電機は2.73%増、オリンパスは2.51%増だった。
精密機械が0.72%増と東証株価指数33業種中トップで、これは医療機器大手の日本メディカル・ダイナミック・マーケティングの3.05%増に引き上げられた形だ。
一方、TOPIXは0.29%安の1,582.50円で取引を終えた。
新規株式公開 (IPO) が2カ月半ぶりに3件実施され、マザーズ指数は0.96%上昇した。
ソフトバンクグループも1.51%下落した。ある情報筋がロイター通信に語ったところによると、同グループは保有するTモバイルUS株を1株当たり103ドルで売却し、137億6000万ドルを調達しようとしている。
投資家らは、本日中に発表される予定の国際通貨基金 (IMF) による世界経済見通しの最新報告を待っていた。
ロイター