
Sean Cronin
ロンドン:世界の小売業がほぼ麻痺した状態から抜け出すなか、サウジアラビア最大の小売フランチャイズグループが、年間の損失額が5億7750万サウジ・リヤル(1億5390万ドル)であったと報告した。
Fawaz A. Alhokair & Co (Alhokair)は、この地域で最大手ブランドをいくつも所有しているが、世界の他の小売チェーンと同様、新型コロナウイルスに対応して中東各地で実施されたロックダウンの深刻な影響を受けた。
「私たちは、経費を大きく削減し、仕入れ先との関係強化や新しい技術への投資を通じて、仕入れの過程を絶えず合理化しています」とCEOのMarwan Moukarzelは話した。「新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を把握してきましたが、私たちはこの変化のスピードを維持、さらに加速し、変化の範囲をビジネスモデルの新しい面まで広げることに、躊躇しません」
Alhokairは、2020年3月31日までの1年間で234店舗を閉店したが、一方で、Cinnabon や Seattle’s Best Coffeeを含む10の国際的なレストラン・ブランドの買収を通じて、125店舗を新たに得たと報告した。全体として、世界的な店舗のネットワークは、昨年の1689店舗から1580店舗に減少した。
新型コロナウイルスのパンデミックは、世界各地の商店街に大きな打撃を与え、DebenhamsやJCPenneyも含むいくつかの小売業大手の倒産を引き起こした。また、この危機によって、多くの人々が物を買うのにインターネットを使用せざるを得なくなったため、オンラインショッピングの成長に拍車がかかった。KPMGは、2025年までには、商品の購入の半分はオンラインによるものになると見積もっているが、これは、以前の見積もりより5年早い。
Alhokairはまた、パンデミックに対応し、オンライン小売業の世界での攻勢を強めている。
「現在の市場の状況を受け、いくつかのオンラインプラットフォームの新規展開を急速に進めており、私たちは電子取引が重要な状況においてより強い立場にあります。この期間、オンライン注文は大きく増加し、私たちは、この機会を利用して最終目的地までの配送能力を高めました」とMoukarzelは付け加えた。
Alhokairの2020年3月1日までの1年における売り上げは、53億4千万サウジ・リヤルでこれは1.5パーセントの減少である。昨年は1億3810万サウジ・リヤルの利益であったのに比べ、5億7750万サウジ・リヤルの損失を出した。