マルセイユ、フランス:救助船「オーシャン・バイキング号」は、2日間、地中海で遭難していた難民438人を救助したと、同船を運航するNGO団体「SOSメディテラネ」が25日発表した。
フランスに拠点を置く同団体によると、リビアとチュニジア沖の公海で救助されたという。
同団体は24日、その日の早朝に、難民にとって世界で最も危険な航海となる地中海中部において、3隻のボートから23の異なる国籍の「272人を救出した」と発表した。
地中海に面したフランスのマルセイユに拠点を置く同団体によると、救出者には「同伴者のいない未成年者32人、乳幼児9人、障害者5人」が含まれていたという。
NGOは25日遅く、「遭難した多数のボートを救助し」、さらに166人を救助したと発表した。
乗船している難民は、「チュニジアとランペドゥーサ島間の捜索救助海域において、イタリア沿岸警備隊と連携して」、避難することができた。
チュニジアからわずか90マイル(145km)先にあるイタリアの小さなランペドゥーサ島は、危険な船旅で北アフリカからヨーロッパへと目指す多くの移民にとって最初の寄港地となる。
合計で「現在438人の救助者が乗船している」と、SOSメディテラネは発表した。
イタリア当局が遠くの港で移民たちを下船させるよう命令したため、オーシャン・バイキング号はイタリア北部の「ジェノバに向かっていた」と、NGOは付け加えた。
国連の「国際移住機関」によると、今年の現時点で、地中海中部を横断しようとして少なくとも2013人が死亡または行方不明となっている。
これは、2022年1年間の1417人を大幅に上回っている。
6月に地中海西部で沈没事故が発生。単独の沈没事故で少なくとも82人の命が犠牲となり、この地域で難民におこった最悪の事故の一つとなった。
イタリア当局は7月、船の安全基準を問題にしてオーシャン・バイキング号をチビタベッキア港で10日間拘束。その後、拘束を解いた。
AFP