
上海:米国の電気自動車メーカー テスラのCEOを務めるイーロン・マスク氏が7月9日、自動運転技術レベル5の達成は「間近」だと語った。レベル5では、運転手による操作なしに移動が可能だ。
マスク氏は、年に1度開催される上海の世界人工知能大会(World Artificial Intelligence Conference、WAIC)の開会式のビデオメッセージの中で、「レベル5、つまり実質的に完全な自動化が、非常に近い将来、実現するという強い自信があります」と語った。
「私は今も、レベル5の自動化の基本機能が、今年完成すると自信を持っています」
アルファベット傘下のウェイモやウーバー・テクノロジーズといった自動車メーカーやテクノロジー企業は、自動運転業界に何十億ドルもの投資を行っている。
しかし業界関係者は、このテクノロジーの準備が整い人々が自動運転車を完全に信頼するようになるには、時間がかかるとしてきた。
カリフォルニアを拠点とするテスラは現在、自動運転支援システム「オートパイロット」を搭載した車両を生産している。またマスク氏によると、同社はより高度なコンピューターを車両に搭載できるよう、新しい熱放射つまり冷却システムも開発しているという。
業界データによるとテスラは、中国産のセダン「モデル3」を先月1万5000台近く販売している。テスラは、株価が史上最高値へと急騰し、時価総額もかつてのトップ企業トヨタ自動車を追い抜き、もっとも企業価値の高い自動車メーカーとなった。
日本では、スマートフォンアプリを使って予約できる自動運転リムジンバスや自動運転タクシーなどで、同様のテクノロジーがすでに採用されている。また「Robocar Walk(ロボカーウォーク)」と呼ばれるサービスも、自律型ロボット技術の開発を手がけるZMPによって開発された。
— ロイター