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ドバイ、閉鎖後初の「現実世界」会議を開催

2020年7月16日でアラブ首長国連邦のドバイで開催された「Restart Dubai(ドバイ再開)」夏期会議に出席したエミレーツ部門上級副社長ブトロス・ブトロス氏、ドバイ空港のポール・グリフィスCEO、ドバイ観光・商務マーケティング庁(ドバイツーリズム)のヘラル・サイード・アルマリ長官(演壇の左から右)。(AFP)
2020年7月16日でアラブ首長国連邦のドバイで開催された「Restart Dubai(ドバイ再開)」夏期会議に出席したエミレーツ部門上級副社長ブトロス・ブトロス氏、ドバイ空港のポール・グリフィスCEO、ドバイ観光・商務マーケティング庁(ドバイツーリズム)のヘラル・サイード・アルマリ長官(演壇の左から右)。(AFP)
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17 Jul 2020 06:07:31 GMT9
17 Jul 2020 06:07:31 GMT9
  • ドバイには昨年、約1,670万人の訪問者が訪れた

ドバイ:「画面には触れないでください!」と主催者が警告する。参加者がスマホに送信されたバーコードを使ってバッジを印刷しようとした時だった。ドバイで新型コロナウイルスによる3月の閉鎖以来初めての「現実世界」のビジネス会議として開かれたイベントでのことである。

ドバイ首長国連邦(UAE)では政治イベントからライフスタイルフォーラムに至るまで毎年多数の会議が開催されているが、コロナ禍の数か月間、会議セクターは会議場からパソコンの画面へと移行せざるを得なくなっていた。

観光客の受け入れを再開してから10日を経た現在、昨年1,670万人以上の訪問者が訪れたこの都市では、会議事業も再開された。再開後初の会議は、人工知能(AI)産業に焦点を当てたイベントだった。

7月16日、最近まで新型コロナウイルス感染症患者用の野戦病院として使われていた市内の世界貿易センターにある広大なホールで開催された「AI Everything」会議の会場では、社会的距離のガイドラインに従って互いに離して配置された席の列が、何百人という参加者で埋まっていた。

ホールの外では、スクリーンでイベントを視聴しながら、誰かが席を離れたら入場できるよう待機していた人たちの姿も見られた。

「こうしてここに来て、皆様と直接お目にかかれることを喜ばしく思います」とリーム・アル・ハシミ国際協力大臣がオープニングセッションの1つで述べた。

「このパンデミックから私たちが教わったことは、自覚を持って用心する必要があるということですが、私たちは生活していく必要もありますから、そこで適切な科学に基づいた健全なバランスを見つけることが大切になります」。

4時間に及んだイベントは、コロナ以前に同市が提供していたイベントとは随分様子が違って見えた。人で一杯のホワイエも飲み物のトレイを運ぶウェイターの姿もなく、グルメビュッフェの代わりに、個別に包装されたエネルギーバーやフルーツが置かれていた。

ホール入り口の隣にはバッジ印刷ステーションが設置され、フェイスシールドを着けた黒のスーツ姿の主催者が、何も触れずに参加証を取得する方法を参加者に教えていた。

会場の床では、スマイリーフェイスのカラフルなサインが参加者に「安全な距離を保つよう」注意を促し、「マスクを着けるのを忘れないように」と伝えていた。

観光需要の高まりが見られ、人々が新型コロナの影響下における生活に素早く適応していることもあり、自国についてウイルス対策リソースを備えた安全な旅行先と唄うドバイ政府では、閉鎖の打撃を受けた自国の観光産業も今後は立ち直りを見せるのではないかとの見解を示している。

この再開は、UAEで感染者数55,800人以上、死亡者数335人以上、とコロナ感染率が上昇するなかでの決行となった。

それでも、7月8日に最後の患者が退院し、野戦病院としての病棟が閉鎖され、再びイベントホールに戻った世界貿易センターには、「Restart Dubai(ドバイ再開)」というスローガンが掲げられていた。

AFP

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