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産業界、技術開発急ぐ=自動車は電動化加速―温室ガス50年ゼロ

(Shutterstock)
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27 Oct 2020 10:10:12 GMT9
27 Oct 2020 10:10:12 GMT9

政府が温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにする目標を掲げたことを受け、産業界は対応を迫られる。自動車メーカーは電気自動車(EV)への移行を加速。鉄鋼メーカーも排出削減へ技術開発を急ぐ。国内での「脱炭素化」は欧州などに比べ出遅れている。目標達成には官民挙げた取り組みが求められそうだ。

 トヨタ自動車は50年に新車の二酸化炭素(CO2)排出量を10年比で90%削減することを目指している。ホンダも30年にEVや燃料電池車を含む電動車の販売比率を全体の3分の2に引き上げる計画だ。両社は今年、新型EVを国内で発売し、大手によるEVシフトが本格化する。

 もっとも、国内でEVが占める比率は1%に満たず、欧州などに比べ出遅れている。連続走行距離がガソリン車に比べ短く、充電場所が少ないためだ。各社は大量生産体制の整備を急ぐ一方、政府には「補助金やインフラ整備などの政策に期待したい」(大手メーカー)と支援策を求める。

 鉄鋼業界では、水素を使ってCO2排出量を削減する製鉄技術の研究開発を進めている。日本製鉄は、具体的な削減目標を今年度中にも取りまとめる方針。JFEホールディングスも「50年以降のなるべく早い段階で(排出量と吸収量を均衡させる)カーボンニュートラルを実現する」との意向を示す。

 電動化を支えるエネルギー源では、火力発電依存からの脱却が課題だ。原発再稼働に対する地元住民の懸念は根強く、再生可能エネルギーの普及がカギを握る。ただ、「電気料金の値上げは必至で、産業競争力の低下につながる」(重電大手)と警戒されており、再エネのコスト低減も欠かせない。

JIJI Press

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